【大学受験対策】青山学院大学の入試傾向と対策

オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。

青山学院大学について

・明治7年創設の女子小学校
・明治11年創設の耕教学舎
・明治12年創設の美會神学校
という3つの学校を基盤とする大学です。

後に東京英学校、東京英和学校、青山學院と名前を改称していき、1949年に新制大学として青山学院大学となりました。
2020年の時点で11学部、大学院12研究科がある総合大学となっています。

キリスト教主義学校であるため、学院院長、理事長、関連学校の長はキリスト教徒であることが義務付けられています。
キリスト教が教育の基本とされているため「キリスト教概論」の講義については全学部で必修科目となっています。
また、伝統的に英語教育に力をいれているということもあります。

キャンパス所在地

青山キャンパス

《学部》
文学部、教育人間科学部、経済学部、法学部、経営学部、国際政治経済学部、総合文化政策学部

《アクセス》
JR山手線、JR埼京線、東急線、京王井の頭線、東京メトロ副都心線「渋谷駅」徒歩10分
東京メトロ(銀座線・千代田線・半蔵門線)「表参道駅」徒歩5分

相模原キャンパス

《学部》
理工学部・社会情報学部・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部

《アクセス》
JR横浜線「淵野辺駅」徒歩約7分

学部紹介

法学部

学科定員
法学500名

1年次から法学の基礎科目に加えて、専門のコースを選択していきます。

ビジネス法コースでは法律とビジネスに関連する科目、商法や民法、証券取引法などを学ぶことでビジネスシーンで必要な力をつけていきます。

公共政策コースでは、政治学、行政学を学ぶことで国や地方の政策に関する法知識を持つことで現場で即戦力となる人材を育成しています。

司法コースでは、法学を基礎から応用まで幅広く学び、法曹界に進路を希望する人材を育成していきます。
裁判官、検察官、弁護士など法律の専門家を育てています。

ヒューマンライツコースではヒューマンライツ(人権)に関わる法律を学ぶことで、国際機関、公共組織、NPOなどで仕事をする知識を修得するしていきます。

国際的に問題となっている人権問題を広く理解し、解決への道を思考できる人材育成を行っています。

文学部

学科定員
英米文300名
フランス文115名
日本文120名
史学120名
比較芸術85名

英米文学科は、
・イギリス文学、文化
・アメリカ文学、文化
・グローバル文学、文化
・英語学
・コミュニケーション
・英語教育学
という6つのコースに分かれています。
英語教育に力を入れている青山学院大学では基本となる語学関連科目はコースを超えて履修することが可能となっています。

フランス文学科では1年次からフランス語を基礎から学び、フランスについての土台を作っていきます。
2年次からは「文学」「語学」「文化」の3つの分野を学ぶことで理解を深めていきます。
それらの科目や語学については少人数制での指導となっているのも安心です。
フランスの学校への留学制度も充実しています。

日本文学科では、
・日本文学コース
・日本語・日本語教育コース
という2つのコースに分かれており、日本の文化、文学、言語について深く学んでいきます。

史学科では、
・日本史
・東洋史
・西洋史
・考古学
という4つのコースに分かれています。
3年次には研修旅行のプログラムが組まれており、史跡調査などのフィールドワークを行うことで実践的な教育を行っていきます。

比較芸術学科では、「美術」「音楽」「演劇映像」という3つのジャンルについて学びを深めていきます。
伝統的な芸術、美術を学ぶことで比較学習を可能としています。

教育人間科学部

学科定員
教育188名
心理110名

教育学科では、
・人間形成探究
・臨床教育、生涯発達
・教育情報、メディア
・幼児教育学
・児童教育学
という5つのコースがあります。
それぞれに対応した教員免許状を取得することができるようになっています。

心理学科では、臨床」、「発達」、「社会」、「認知」の4つの領域を柱に学習が行われます。
3年次になると「一般心理」「臨床心理」の2つのコースに分かれており、さらに専門性を高めていきます。

経済学部

学科定員
経済407名
現代経済デザイン132名

経済学科では1年次に経済学の入門となる科目を履修していきます。
2年次からは段階的に経済学の専門的な知識を学ぶために3つのコースが用意されています。

理論・数量コースでは経済事象を理論で整理し、そのデータをコンピューターなどを使って数値化、データ化して数学的思考によって理解、分析していきます。
政策・産業コースでは、現代社会におきている経済事象を国や地方の政策、企業活動などから分析していきます。
・歴史・国際・地域コースでは、世界的に起きている問題、課題などをそれぞれの地域の歴史や風土を学ぶことで解決する方法を研究していきます。

現代経済デザイン学科では、経済学を基礎から学んだ上で、「公共」「地域・コミュニティ」についての理解を深め、それらを総合的に考察できる人材を育成しています。

・公共コースでは特に第三セクターや社会保障など公共事業が関係することがらに理解を深めていきます。
・地域コースでは地域社会で起きている問題や課題、解決するための政策などを学んでいきます。

経営学部

学科定員
経営360名
マーケティング160名

経営学科では「経営学」「商学」「会計学」の3つの分野を柱として履修科目が組み立てられています。
1年次と2年次では経営学などを基礎から学び、土台を作っていきます。
経営に関する研究を進めやすいように専門のゼミやコンピューターに関する技術も修得していきます。
3年次になるとそれらをさらにゼミなどの少人数制指導によって専門的なものとしていきます。

マーケティング学科では学生は自分の希望する進路に合わせて履修科目を組み立てていきます。
それらの基盤となるのは「統合マーケティング思考」を育てるというもので、青山学院大学独自の「青山マーケティングの確立」を目指していきます。

国際政治経済学部

学科定員
国際政治115名
国際経済115名
国際コミュニケーション74名

3つの学科に加えて「政治外交・安全保障」「グローバル・ガバナンス」「国際経済政策」「国際ビジネス」「国際コミュニケーション」という5つのコースが設置されています。

それらを自分の希望によって組み合わせて履修することができるという特徴があります。
国際的な政治や経済をメインにしていることから外国語の教育には特に力を入れており、一般的な英会話だけでなく、ビジネス英語などの専門的な語学まで学習していきます。

そのための夏季集中講義、短期海外研修などのプログラムも充実しています。

総合文化政策学部

学科定員
総合文化政策259名

1年次は芸術や文化の基礎となる科目を修得し、2年次以降は3つの専門分野の科目を希望に合わせて選んでいくことになります。

メディア文化分野では、文化や情報について研究し、それらを正しく伝達するためのメディアデザインを行う人材を育成しています。
都市・国際文化分野では、都市文化、国際文化、地域文化などに注目し、それらに関する知識を有し、事業計画を立案、実行できる人材を育成します。
アートデザイン分野では、自治体が行う文化活動や企業が行うメセナ活動、人々の芸術活動などの運営に関わる人材を育成しています。

理工学部

学科定員
物理・数理130名
化学・生命科学115名
電気電子工120名
機械創造工95名
経営システム工95名
情報テクノロジー95名

物理・数理学科では現代物理学、数理科学をベースに学んでいきます。
2年次になると「物理科学」「数理サイエンス」の2つのコースに分かれてさらに専門性を高めていきます。

化学・生命学科では「無機化学」「有機化学」「生命科学」「物理化学」「分析化学」という基礎となる5つの分野を集中的に学ぶことで、応用力を高めていきます。
年次が進むとさらに段階的に専門知識を深めていくことになります。

電気電子工学科では「物性系」「回路系」という2つの領域を基本として、半導体などの研究や電気・電子などに関する研究を行っていきます。

機械創造工学科では、機械・精密機械に関する科目を履修し、段階的に学びを深めていくことで「ものを作る」ことができる研究者、技術者を育成しています。

経営システム工学科では、最先端科学、最先端ITを学び、使いこなすことで企業活動と環境問題などを関連づけて分析、解決する人材育成を行っていきます。

情報テクノロジー学科では「メカトロニクス技術」「ソフトウェア技術」「ヒューマンファクタ技術」「ネットワーク技術」といった4つの分野を幅広く学び、高い情報専門性を修得していきます。

社会情報学部

学科定員
社会情報220名

「社会」「情報」「人間」という3つの領域に関する科目を履修し学ぶことで「数理的素養」「論理的思考」「情報の高度な活用」「豊かなコミュニケーション能力」という力を身につけていきます。
3年次以降は「社会・情報」「社会・人間」「人間・情報」というコースに分かれて、それぞれの進路に関連する専門性を高めていきます。

地球社会共生学部

学科定員
地球社会共生190名

「メディア/空間情報領域」「コラボレーション領域」「経済/ビジネス領域」「ソシオロジー領域」という4つの領域に対する科目を履修していくことで知識と理解を深めていきます。

一貫して英語教育に力を入れており、「東南アジアへの半期留学」などと合わせて実践的な教育を行っていきます。
自国のことだけでなく、他地域との「共存」を考えた上で行動できる国際的な人材を育成しています。

コミュニティ人間科学部

学科定員
コミュニティ人間科学240名

2019年に新設された学部です。
地域社会に関連する問題の把握とその解決に関する5つのプログラムが用意されています。
・子ども、若者活動支援プログラム
・女性活動支援プログラム
・コミュニティ活動支援プログラム
・コミュニティ資源継承プログラム
・コミュニティ創生計画プログラム
これらを集中的に学習することで、それぞれに必要な計画、運営を実践できる人材を育成していきます

入試傾向と対策法について

文系科目

英語

青山学院大学の英語は試験時間90分、大問数は5題でマーク式と記述式の併用となっています。

とにかく長文の文章量が多く、英語教育に力を入れている大学らしい出題となっています。
長文のテーマは幅広いジャンルではありますが、「時事問題」に関係するものが多いという特徴があります。
英語の勉強はもちろん、近年の時事問題にも注意しておきましょう。

長文は難問レベルと言えますが、語彙や英文法に関する問題は標準レベルの問題が多くなっています。
語彙、熟語、構文などをしっかりと押さえておきましょう。

重要なのは大問5で出される英作文です。
テーマに沿って英作文をしていくのですが、100語程度の語数指定があるために自分の考えを決まった分量でまとめるという力が必要となります。
普段から字数指定、語数指定の英作文をかなりやり込んでおく必要がありますし、何度も添削をしてもらって精度を上げておく必要もあります。

試験時間は90分ありますが、文章量、問題量ともに多くて難しいために総合的にかなり高いレベルになっていると言えます。
使用されている単語についても難しいものでも脚注がつくことはほとんどないため、わからない単語は文章の前後から推測する必要もあります。
高い語彙力と早く確実に長文を読解する力、自由英作文を書くことができる力と求められるものがかなり高いレベルであることを意識して準備をしていきましょう。

国語

国語は試験時間が60分、大問は2題となっています。

日程によって現代文が2題の場合と現代文1題、古文1題という組み合わせがあります。
A日程の現代文2題の場合はマーク式と記述式の併用となっていますが、B日程の現代文と古文の組み合わせの場合はマーク式での解答となります。
問題の難易度にはそれほど差はありません。

基本的に現代文と古文ともに標準レベルの問題が多く、基礎的な漢字、文法を押さえておけばそれほど苦労はしません。
長文読解についてもオーソドックスな形式なものが多く、落ち着いて対処すれば問題ないでしょう。
漢字やことわざ、文法などを覚えた上で、過去問をやり込むというのが効果的な勉強法となります。

日本史

試験時間は60分で大問数は3題、マーク式と記述式の併用となっています。

青山学院大学の日本史はここ数年「近現代以降からのみの出題」という非常に強い特徴があります。
これは他の大学ではほとんど見られることがない特色となっており、対策の差が出やすい出題と言えます。

時代の幅は狭いものの、近現代の政治史、外交史、文化史、経済史からは幅広く出題されているために決して難易度は低くはありません。
むしろかなり深く掘り下げられているために高めの難易度となっています。
学校や塾などで学習する際にも近現代史は深く扱われない場合がありますので、自分でしっかりやり込む必要が出てきます。

また、経済や外交、政治が融合した問題も多く出題されているほか、史料問題も多く出ていますので、それぞれに対する知識を持った上で、組み合わせても対応できるようにしておかなければいけません。
出題される時代の範囲は狭いものの難易度は高い試験であることを押さえておきましょう。

世界史

世界史は試験時間60分、大問数3題となっています。
解答はA日程はマーク式と記述式の併用となっており、B日程はマーク式での解答となります。

出題範囲は東洋、西洋を問わず幅広いものとなっていますが、問題レベルは標準的なものが多いためにそれほど難しくはありません。
ただし、古代や中世だけでなく現代史も出題されていますので、それぞれの国の関係性や原因と結果などをしっかりと流れで把握しておく必要があります。
それだけ注意しておけば、教科書レベルの問題が多いので対策はしやすくなっています。

地理

地理は試験時間が60分で大問は3題となっています。マーク式と記述式の併用で解答するようになっており、論述問題も出ています。

とにかく選択肢の数が多いという特徴があり、正解を早く正しく探すということがポイントとなります。
出題の傾向としては「自然環境」「自然現象」に関する問題が多く、それらを押さえておかなければいけません。
そのベースとして都市名、山脈、河川などの用語は必ず押さえておきましょう。

場所などがイメージしにくいという場合は地図を利用していくことをおすすめします。
白地図などに自分で書きこんで覚えておけばまず忘れません。
「知っているか知らないか」で点数の差がつきやすいので、まずは覚えることが最優先だと言えます。

政治経済

政治経済は試験時間が60分、大問数は3~4題となっています。
解答はA日程はマーク式と記述式の併用となっており、B日程はマーク式での解答となります。

政治と経済はバランスよく出題されており、出題範囲は非常に広くなっています。
標準レベルから難問レベルにかけて出題されており、時事問題が絡んでいることもあって、やや難しめの難易度となっています。

多くは標準レベルの問題となっていますので、そこで点数を落とさないようにすることが重要です。
時事問題と歴史的な政治や経済が絡んだ問題が出されることが多いので、その時事問題が起こることとなった原因などを歴史的背景から押さえておくことも重要となります。

理系科目

数学

青山学院大学の数学は試験時間が60分で大問数は3題となっています。解答はマーク式と記述式の併用となっています。

関数、集合、微分積分、確率など幅広い分野から出題されることが多いのですが、問題レベルはそれほど高くないため、基本的な公式や定理をしっかり押さえておくことが重要となります。

また、問題数はそれほど多くないために、苦手な分野などが出題されると大きく点数を失う可能性があります。
幅広い分野から出題されることを念頭において、確実に基本的な問題を答えられるようにしておきましょう。

化学

化学は試験時間が80分で大問数は3題となっています。解答はマーク式と記述式の併用となっています。
出題範囲は「化学基礎・化学」となっており、出題レベルは標準レベルです。

ただ、中には計算を絡めた難問が混じっていることもあります。
そういった問題は後回しにして、まずは標準レベルの問題を確実に解くことを意識しておきましょう。
「理論」「有機」「無機」と幅広く問題が出されることもあって偏りがあってはいけません。
特に「理論分野」の熱化学方程式、pH、化学平衡、電気分解や「有機分野」の構造式に関する記述問題が頻出となっています。
いくつかの分野にまたがった融合問題も出ていますので、応用力も高めておきましょう。
過去問をやり込むことで、出題範囲や解答形式に慣れておくことがポイントとなります。

物理

青山学院大学の物理は試験時間が80分、大問数は3題となっています。解答はマーク式と記述式の併用となっています。

特に「力学」「電磁気」の分野が頻出となっており、「波動」「熱力学」も出題されています。
ただし「原子分野」は出題範囲には入っていません。

基本的には標準レベルの問題が多いのですが、論述問題が出ていますので、短い文章で考えをまとめるということも意識しておかなければいけません。
論述問題については自己採点が難しいので先生などに添削をしてもらいましょう。

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