【大学受験対策】同志社大学の入試傾向と対策

オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。

同志社大学について

1875年に京都に開かれた「同志社英学校」という私塾が同志社大学の始まりです。
その創設者は「明治の六大教育家」として有名な新島襄であり、1920年には旧制大学として「同志社大学」として設立されました。

新島襄がキリスト教徒であったことからも同志社大学の建学精神は「良心教育」であり、知識に偏ることなく「良心」「徳育」を重要視しています。
現在は14学部16研究科を誇る大規模な総合大学となっています。

キャンパス所在地

今出川校地

《学部》
神学部・文学部・社会学部・法学部・経済学部・商学部・政策学部・グローバル地域文化学部

《アクセス》
地下鉄烏丸線 「今出川」駅から徒歩1~5分
京阪電車 「出町柳」駅から徒歩15~25分
バス停 「烏丸今出川」から徒歩1~5分

今出川校地には「今出川キャンパス」「室町キャンパス」「新町キャンパス」「烏丸キャンパス」が隣接。

京田辺校地

《学部》
文化情報学部・理工学部・生命医科学部・スポーツ健康科学部・心理学部・グローバル・コミュニケーション学部

《アクセス》
近鉄電車 「興戸」駅から徒歩15分
近鉄電車 「新田辺」駅からバス・タクシーで10分
近鉄電車 「三山木」駅からバスで7分
JR学研都市線 「同志社前」駅から徒歩10分

京田辺校地には「京田辺キャンパス」「多々羅キャンパス」「学研都市キャンパス」があります。

大阪サテライトキャンパス

《アクセス》
JR 「大阪」駅から徒歩3分

学部紹介

神学部

学科定員
神学63名

「キリスト教」「イスラム教」「ユダヤ教」の3つの神教を学ぶことが可能となっており、宗教を学問として研究することができます。
また、その宗教の本質を理解するために「ヘブライ語」「ギリシャ語」「アラビア語」などの語学を第二外国語として学習することが可能となっています。
さらにキリスト教の指導教育の一環として「ゴスペル」「パイプオルガン演奏」などの授業も用意されています。

文学部

学科定員
英文315名
哲学70名
美学芸術70名
文化史125名
国文125名

英文学科では「英米文学・英米文化」「英語学・英語教育」の2つを柱として実践的な英語力を身に着け、英文学を深く理解、分析することを目指していきます。

哲学科では古代から現代にいたるまでの哲学、倫理を学ぶことで「人間とは」という問いかけに答えることができる人材育成をしています。

美学芸術学科では「美学」「芸術学」「芸術史(美術史)」という3つの範囲の科目を修得し、美や芸術の本質に迫り、探究していきます。

文化史学科では「日本文化史コース」「西洋・東洋文化史コース」の2つのコースが用意されています。
これまでの歴史における人類の文化を作品や行動など幅広い対象から研究を進めていきます。

国文学科では、日本語、日本文学を深く研究し、日本の文化に対しての理解を深めていきます。
また、演習クラスが必修科目となっており、日本文学や日本語について少人数のゼミで取り組んでいきます

社会学部

学科定員
社会90名
社会福祉98名
メディア88名
産業関係87名
教育文化79名

社会学科では単純に社会学だけを学ぶのではなく、幅広い領域の科目を学習し、人間の行動と社会の関わりについて研究を行います。

社会福祉学科では、社会に関する多くの科目を学習することで「福祉とは何か」の本質にせまり、「社会福祉の専門家」を育成していきます。

メディア学科では、「メディアとジャーナリズム」「情報と社会」「コミュニケーションと文化」という3つを柱として、それぞれを横断して学ぶことで広い視野と高い情報処理能力を持つメディア業界人を育成していきます。

産業関係学科では、現在の産業の状況や問題点、課題などを正しくとらえ、それらをさらに良くしていくために何が必要かを考えることができる人材を育てていきます。

教育文化学科では、「教育」という存在を人間が発展していくための「文化」であるととらえ、さらなる発展をしていくために教育の可能性を追究していきます。

法学部

学科定員
法律683名
政治210名

法律学科では法曹界に進む学生を中心に、それぞれの進路に合わせた科目を組み合わせて選択できるシステムとなっています。
法学などの科目を段階的に学習していくことができるようになっているのが特徴だと言えます。

政治学科では一年次から政治学の基礎から学んでいきます。
二年次の後半からは「国際関係コース」「現代政治コース」「歴史・思想コース」のコースに分かれて専門性を高めていきます。

経済学部

学科定員
経済893名

経済学とそれに関連する科目を幅広く学び、「理論」「政策」「歴史」のそれぞれの観点から幅広い思考ができるような人材を育成していきます。
また、特別プログラムとして、現場の最前線で活躍する社会人を招いて行われる講義や、国内・海外を問わないインターンシップなど実践的な指導に力を入れています。

商学部

学科定員
商学893名

2つのコースに分かれており、それぞれのコースで「経済・歴史」「商業・金融」「貿易・国際」「企業・経営」「簿記・会計」という5つの学系について学んでいきます。
基本的には専門として学ぶ「主学系」と、その周辺知識も合わせて学ぶ「副学系」を選んで自分の専門性を高めていくことになります。

政策学部

学科定員
政策420名

基礎となる社会学を学ぶだけでなく、実際に起きている政策課題をベースにして指導が行われるという特徴があります。
政策を構築できるための「基礎トレーニング」からはじめ、実際に制作を企画、立案などを行っていきます。
また、それらの政策を実際に行っていく組織の運営管理に関わる知識も同時に修得することを目指していきます。

文化情報学部

学科定員
文化情報294名

人文科学、社会科学などの科目について学習をすすめ、芸術、言語、文化作品など幅広い対象を「文化」として認識し、それを「情報」として適切に整理、分析をすることで解明していくという技術を身につけます。
文系、理系という枠を超えて柔軟に物事を捉えることができる人材を育成していきます。

理工学部

学科定員
インテリジェント情報工83名
情報システムデザイン83名
電気工80名
電子工86名
機械システム工96名
機械理工70名
機械分子・生命科学83名
化学システム創成工83名
環境システム51名
数理システム41名

インテリジェント情報工学科では、さらにコンピューターやAIを進化させていくために最先端の情報工学関連技術を修得していきます。

情報システムデザイン学科では、ソフトウェアやインターネットなどの未来を切り拓いていく情報システムについて基礎から応用まで学んでいきます。

電気工学科では、「エネルギーシステム分野」「パワーエレクトロニクス分野」「情報システム分野」を学ぶことで電気エネルギーを現実社会でどうやって活かしていくかを研究していきます。

電子工学科では、「情報通信分野」「光・電子デバイス分野」を学ぶことで情報の伝達や通信機器に必要となる電子材料などについて研究を進めていきます。

機械システム工学科では、精密機器、建築機器、自動車などやそれらを製造するための機械などすべての「ものづくり」を学びます。

機械理工学科(2020年エネルギー機械工学科から名称変更)では、機械工学や動力、エネルギーに関係する機械技術を学び、それらの設計や製造を行っていける人材を育成していきます。

機能分子・生命化学科では、「機能分子化学」「生命科学」という学問を中心にして、実験や実証を行うことで応用、実践できる力を重視しています。

化学システム創成工学科では、「化学」「化学工学」「数理基礎」を学び、段階的に「反応工学」「化学システム工学」へと理解を深めていきます。

環境システム学科では、人間、自然、地球、社会などを総合的に考えることで、現在起こっている環境問題の本質をとらえ、それを解決していく方法を研究していきます。

数理システム学科では、「数理分野」「情報統計分野」「応用数理分野」の3つの分野から幅広く数学を学んでいきます。

生命医科学部

学科定員
医工100名
医情報100名
医生命システム65名

医工学科では、「医学」と「機械工学」を合わせた「医工学」を学びます。
医学用のロボットや再生組織の材料の開発など医学に関連した先端工学の修得を目指していきます。

医情報学科では、「医学」と「情報・電子工学」を合わせた学問を学びます。
人間の情報処理のメカニズムを分析・解明し、電子工学技術を利用することで現実的に役立つ医用機器の研究・開発を行っていきます・

医生命システム学科は、「医学」と「生命科学」を合わせた学問を学びます。
病気の解明、その予防、健康などを考え、それを実用化していく技術の開発を行っていきます。

スポーツ健康学部

学科定員
スポーツ健康科学221名

「健康科学」「トレーニング科学」「スポーツ・マネジメント」という3つの領域から学びを行っていきます。
健康や予防のためのスポーツ、競技力向上のためのトレーニング技術、生涯スポーツ、スポーツ環境の整備や運営管理などを行っていきます。
公共施設や学校教育、スポーツ関連企業、ヘルスケア産業などに大きく関わっていくことで社会貢献を行う人材を育成していきます。

心理学部

学科定員
心理158名

「神経・行動心理学」「臨床・社会心理学」「発達・教育心理学」の3つのコースが設置されています。
少人数での指導が徹底されている特徴があり、どのコースについてもきめ細かい教育が行われています。

また、心理学の基礎から学ぶと同時に、適切に統計処理を行うための統計解析ソフトなどの指導も行われます。
さらに教育機関、医療機関、福祉施設といった現場で実践的な学習を行うことにも力を入れています。

グローバル・コミュニケーション学部

学科定員
グローバル・コミュニケーション158名

グローバル・コミュニケーション 158名定員(英語85名、中国語43名、日本語30名)
それぞれのコースで基本となる4技能「話す、聞く、書く、読む」に力を入れています。

また、英語と中国語のコースを選択した場合はそれぞれの言語圏において1年間の留学が必須となっています。

グローバル地域文化学部

学科定員
グローバル地域文化190名

それぞれの専攻した地域の言語、歴史、文化、課題などを研究していきます。
学部内では「英語とそれ以外の言語」という二つの外国語の習得を目指す指導が行われており、「海外研修を行うこと」が卒業要件にもなっています。

入試傾向と対策法について

文系科目

英語

試験時間は100分で200点満点、記述式の解答となっています。
大問は3題で長文読解が2題、会話文が1題です。

大問1と2で出題される長文問題では、空所補充問題、語句言い換え問題、内容一致問題、語句整序問題、英文和訳問題などが出題されています。
とにかく文章量が多く、語数が多い文章となっているため、「速読」の力が重要となります。
設問自体はそこまで難易度は高くはないものの、テーマも幅広い中から選ばれている文章のため、まず内容理解がどこまでできるかがポイントです。

会話文は会話の形式をとってはいるものの、内容的には読解問題に近いため、こちらも速読と内容理解の力が求められます。
英作文」「英文和訳」が出題されており、配点も大きいためこの対策が必要となります。
自己採点では改善点を発見しにくいため教師などに添削してもらうのが良いでしょう。

国語

試験時間は75分で大問は2題です。
現代文が1題、古典が1題となっていますが、古典はほぼ古文が出題されており漢文が出題されることはほぼありません。

国語の特徴は何よりも「現代文の文章の長さ」です。
その長さは例年6000字前後にも及んでおり、国内でも有数の長さとなっています。
とにかくその長さに対応できる力が必要となります。

内容理解、要約に慣れておくことが必須で、過去問は必ずやり込んでおきましょう。
記述問題では30~40字程度の要約が出されており、その配点が大きいことも特徴です。
設問自体はそれほど数が多いわけではないものの、しっかりと読みこまないと解くことができない良問が多く、簡単には解くことはできません。

古典は時代やジャンルを問わず出題されてきていますが、近年物語文の割合が多くなってきています。
設問は「古典文法」「文の主語」「単語の意味」「内容一致」「30字記述」から成り立っており、基礎問題が重視されています。
特に「主語の省略」に関しては毎年出題される頻出問題となっています。
その文章の動作主を正しくとらえた上で、状況把握が必要となります。
普段から古文を解く際には「主語」に意識して読み解くようにしておきましょう。

漢文についてはほぼ出題されることはないものの、大学は漢文を出題範囲に指定し続けています。
そのため「絶対に出ない」ということはありませんので最低限の知識は備えておきましょう。

日本史

設問が60問前後でマーク式と記述式の併用ですが記述の割合が高くなっています。

政治史、文化史などからの難問が多く、全体的なレベルは高めとなっています。
また、大学の創始者やその時代に関わる問題が出題される傾向があり、明治時代付近は頻出となっています。
標準レベルの問題を確実に正解し、点数の底上げを行いたいところです。

世界史

大問3題で日本史よりは易しいレベルとなっています。

記号による選択肢3割、記述7割程度となっており、政治史、経済史、文化史などから幅広く出題されています。
出題形式や難易度がある程度安定していることから、平均して高得点になりやすく、点数調整を受けることもあります。
それも考えた上で満点を目指していくくらいでちょうど良いでしょう。

政治経済

年度によって急激に難易度が上がることはあるものの、平均すると標準レベルの問題が多くなっています。
どの学部でも近代政治から現代にいたるまでで多くの出題があり、時事問題も多くなっています。
また、近代外交史も頻出となっていることから確実に押さえておかなければいけません。

理系科目

数学

理系数学

試験時間は100分で大問は4題、穴埋め記述が1題と記述式が3題となっています。

出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B、Cです。
全体的に数学Ⅲからの出題が多く、特に微分積分は頻出となっています。

計算も量、難易度ともに高く、計算ミスをすると連鎖的に点数を落とす危険性もあります。
公式や定理を覚えているだけでなく、的確に使いこなすことと、丁寧に計算を行うことでミスなく乗り切ることがポイントとなります。

文系数学

試験時間は75分で大問は3題、穴埋め記述が1題で記述式が2題です。
出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、A、Bです。

大問1は小問集合となっており、誘導式の問題が3問出されています。
微分積分や確率から出題されることが多く、基本的な問題が多くなっています。

大問2と3でも誘導式の問題が多く、前の設問を間違えるとそれ以降の設問も間違えてしまう可能性が高くなります。
微分積分や数列、ベクトルなどが頻出となっており、図やグラフが関連する問題も出ています。

計算などで間違えると点数を大きく失う可能性がありますので、確実に点数をとるために丁寧に問題を解くようにしましょう。

理科

物理

試験時間は75分で大問は3題となっています。

「力学」「電磁気」は必須となっており、あとは「熱」「波動」などがよく出題されています。
答え方が穴埋め記述となっているのですが、問題が長いということと、計算があるということを考えるとそれほど時間に余裕はありません。
時間配分に気を付けながら的確に計算を行っていきましょう。

化学

試験時間は75分で大問は3題です。

有機化学、無機化学、理論化学から幅広く出題があり、融合問題もあります。
標準レベルの問題が多いのですが、計算問題、論述問題、描図問題などが出題されており、落ち着いて解かなければ大きく点数を落とす可能性があります。

また、やや難問の応用問題が出題されることがありますが、問題文や資料にヒントがあることが多いため、しっかりと読みこむことが重要です。

生物

理科の科目の中では難しいと言われています。

生物の知識があるだけでは答えることができず、語句の意味について説明する、実験結果について論述するという問題も出ていることから、教科書や便覧の「コラム」「実験」「実証」などについても学習しておく必要があります。

知識があるという段階では太刀打ちできないため、それらを使いこなせるようになるまで実験などについての問題や過去問をやり込んでおくのが良いでしょう。

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