【大学受験対策】関西学院大学の入試傾向と対策

オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。

関西学院大学について

関西地域で上位の私立大学「関関同立」と呼ばれる大学の1つが関西学院大学です。
兵庫県西宮地区を中心に多くのキャンパスを持ち、今もなお人気の私立大学となっています。

元々は明治時代に神戸元町の外国人居留地にいた宣教師一家が読書館を建設、多額の資金援助と書籍の寄贈を行ったことから始まっています。
寄付や寄贈を行った牧師「パルモア師」にちなんで館は「パルモア学院」と名付けられました。
のち、パルモア学院を母体として関西学院が設立されました。
その後、1932年に大学令によって「関西学院大学」が設立認可され、現在に至ります。

キャンパス所在地

西宮上ヶ原キャンパス

《学部》
神学部・文学部・社会学部・法学部・経済学部・商学部・人間福祉学部・国際学部・

《アクセス》
阪急今津線 甲東園駅 徒歩12分
阪急バス 関西学院前駅 すぐ

西宮聖和キャンパス

《学部》
教育学部

《アクセス》
阪急今津線 門戸厄神駅 徒歩10分

神戸三田キャンパス

《学部》
総合政策学部・理学部・工学部・生命環境学部・建築学部

《アクセス》
新三田駅からスクールバス1日18便を運行(復路も13便を運行)

大阪梅田キャンパス

《アクセス》
JR大阪駅 徒歩5分

東京丸の内キャンパス

《アクセス》
JR東京駅 徒歩5分

宝塚キャンパス

《アクセス》
阪急・JR宝塚駅 徒歩15分
阪急今津線 宝塚南口駅 徒歩10分

千里国際キャンパス

《アクセス》
千里中央駅、北千里駅から阪急バス78番

西宮北口キャンパス

《アクセス》
阪急 西宮北口駅 すぐ

学部紹介

神学部

学科定員
30名

「キリスト教伝道者」コースでは牧会への寄与を目指していき、「キリスト教思想・文化」コースではキリスト教にまつわる歴史、思想、芸術、文化などを探究していきます。

どちらのコースも神学の4領域「聖書、歴史・文化、組織・思想、実践」を学びの中心としており、古代ギリシャ語、ヒブル語、ラテン語なども合わせて学習します。
また、座学だけではなく、実践的な教育を行うためにフィールドワークも実施されています

文学部

学科定員
文化歴史275名
総合心理科学175名
文学言語320名

3つの学科、11の専修から成り立っています。
建学の精神である「キリスト教主義教育」を柱とした上で、基礎力を土台にして専門知識を深めることができます。

文化歴史学科では以下の専修に分かれています。
・哲学倫理学専修・・・現実的に起こる事象の根本真理から考える哲学倫理を学びます。
・美学芸術学専修・・・人間、美、芸術がどのように関わっているのかについて学びます。
・地理学地域文化学専修・・・人間活動、地域文化、人文地理学などを合わせて研究していきます。
・日本史学専修・・・日本史学を深く探究し、史実の真相を学んでいきます。
・アジア史学専修・・・アジア地域全体の政治、経済、歴史、思想、芸術、宗教を研究します。
・西洋史学専修・・・ヨーロッパやアメリカの歴史を学び、政治や思想にどのような変化があったのかを学んでいきます。

総合心理科学科では「人と環境」「人と人」「人とモノ」という3つの側面から心理学を学んでいきます。
幅広い分野の心理学を体系的学ぶことで人間心理を探究していきます。

文学言語学科では、それぞれの地域の言語と文化、文学を学ぶことで人間理解を深めていきます。
4つの専修は、
・日本文学日本語学専修
・英米文学英語学専修
・フランス文学フランス語学専修
・ドイツ文学ドイツ語学専修

となっています。

社会学部

学科定員
社会650名

「人と人の関係」「家族・学校・企業や地域・国家といった集団と人の関係」「集団と集団間の関係」などの中から生じるさまざまな事象に学際的にアプローチしていきます。

実践的な学問が実施されており、統計処理、フィールドワークなども盛んに行われます。
2年秋学期以降はゼミのテーマによって6つの専攻に分かれます。
・現代社会学専攻分野
・データ社会学専攻分野
・フィールド社会学専攻分野
・フィールド文化学専攻分野
・メディア・コミュニケーション学専攻分野
・社会心理学専攻分野

の中から卒業要件を満たすためのテーマを選んでいきます。

法学部

学科定員
法律520名
政治160名

法律学科には5つのコース、政治学科には3つのコースがあり、それぞれ専門性の高い研究が行われています。

法学部の教育理念は「ソーシャル・アプローチ」というもので、法律をベースにして、それを動かす人間自身を探究していくというものです。

また、コースはどちらの学部からも参加できるものもあるため、全部で6つのコースとなっています。
・司法特修コース(法律)・・・法曹界に進路を希望している学生向けのコースです。
・司法コース(法律)・・・法律を使って社会に役立つ知識を修得していきます。
・企業法務コース(法律)・・・企業、経済、経営などで必要となる法律知識を学びます。
・国際法政コース(法律、政治)・・・国際法務に関わる知識や国際機関で働く際に必要となる知識を学びます。
・政治システムコース(政治)・・・政治学について学ぶことで政界に進む学生を育成します。
・公共政策コース(法律、政治)・・・公共政策に関する理論、実践を学び、国や地域の公共に関する知識を修得します。

経済学部

学科定員
680名

一年次から経済に関する理論や現実に起こっている経済現象、課題などについて学んでいきます。

その上で年次が進むと専門分野のコースに入っていきます。
・日本経済と財政・金融コース・・・日本経済の実状と課題、経済学などについて学びます。
・日本の企業と家計コース・・・企業活動におけるビジネス展開と消費者行動との関係性を学び、生産と消費のメカニズムを学びます。
・世界経済の歴史・思想と文化コース・・・世界経済についての歴史や経済の変化を思想や文化などの歴史的な観点から考えていきます。
・グローバル経済と環境・資源コース・・・世界経済とそれぞれの地域の環境、資源などを学び、それらの関連性を探究します。
・地域政策コース・・・こちらは法学部と経済学部連携のコースとなっています。公共政策に関する法律知識、経済活動の展開などについて学んでいきます。

三年次以降は研究演習(ゼミ)を重視しており、それぞれの知識を「まとめる」「発表する」というところまで仕上げていきます。
さらに現在の経済事情などに関する特別講義なども充実しています。

商学部

学科定員
650名

一年次、二年次にビジネス事情や基礎的な商学知識を学んで固めていきます。
三年次になると6つの専門コースに分かれ、さらに理解を深めていきます。

また、国際ビジネスにも力を入れており、外国語教育も盛んで英語による授業なども整っています。
6つのコースは、
・経営
・会計
・マーケティング
・ファイナンス
・ビジネス情報
・国際ビジネス

となっており、三年次終了時に、希望して条件を満たした上で必要な試験に合格するとそこから大学院に進学できる早期卒業制度があります。
三年と大学院の二年を合わせて五年で「修士」の学位を得ることが可能な制度となっています。

人間福祉学部

学科定員
社会福祉130名
社会企業70名
人間科学100名

社会福祉学科では多くの科目を履修し、多角的に物事を思考できる人材を育成しています。
そして地域社会、国際社会でその力を発揮できる人材を育てます。

社会起業学科ではさまざまな分野の学問を学び、社会起業の観点から社会の課題を解決できる人材を育成しています。

人間科学科では「こころ」「身体」という両方の側面から人間の在り方を学んでいきます。
そのため、精神面での学問と身体運動科学を学びます。

国際学部

学科定員
国際300名

国際性と人間性の両立を目指して「文化・言語」「社会・ガバナンス」「経済・経営」の3つの領域を学んでいきます。
国際社会で活躍できる人材を育てるために2つのコースが用意されています。
・北米研究コース
・アジア研究コース

によって、それぞれの専門性を高め、政治社会、経済社会で通用できるように理解を深めていきます。

教育学部

学科定員
教育350名

それぞれにコースで対応している免許を取得できるようになっています。
・幼児教育コース・・・幼稚園教員、保育士
・初等教育コース・・・小学校教員
・教育科学コース・・・中学校教員、高校教員
すべてのコースで特別支援学校教員を目指すことも可能となっています。

総合政策学部

学科定員
総合政策、メディア政策、都市政策、国際政策590名

学科は4つありますが、募集は学部で一括募集となります。
学部の理念は「自然と人間の共生、人間と人間の共生」というもので、現代社会の課題を発見し、それを解決できるための政策を立案できる人材を育成していきます。

・総合政策学科・・・「環境政策」「公共政策」「言語文化政策」の3つの専攻が用意されています。
世界で起こる課題に自然や環境、文化などの側面からアプロ―チしていきます。

・メディア情報学科・・・さまざまな課題を数値的、数理的分析などを行うことで考察し、メディアを活用することで解決していける人材を育成していきます。
また、情報処理能力も鍛えられます。

・都市政策学科・・・都市の課題を設計、空間、環境などの観点から分析をおこないます。
それぞれの知識を深め、社会開発政策や都市経営政策を立案できる人材を育成していきます。

・国際政策学科・・・国際社会がかかえる課題に対して政策を立案することで、実際に問題を解決していける人材を育成していきます。
また、国際発展、開発、融和に対しても関わっていきます。

理工学部

学科定員
数理科学75名
物理75名
先進エネルギーナノ工学80名
化学75名
環境・応用化学80名
生命科学80名
生命医科学80名
情報科学75名
人間システム工80名

・数理科学科・・・「数学」「応用数理」の2コース制で高レベルな数学知識を学びます。
・物理学科・・・数理、物理を基礎から応用まで学び、高い思考力を育てていきます。
・先進エネルギーナノ工学科・・・先端ナノテク物質・材料研究を学び、次世代エネルギーを研究していきます。
・化学科・・・「物理化学」「無機・分析化学」「有機化学」の三分野を学びます。
・環境・応用化学科・・・環境と寄り添った化学を研究することで社会に役立つ学問を追求していきます。
・生命科学科・・・環境、食料、エネルギーなど世界で起こる課題の解決を目指します。
・生命医化学科・・・再生医学などの研究を行い、医学応用による健康維持を研究します。
・情報科学科・・・「ネットワークシステム」「情報システム」の2コース制です。
・人間システム工学科・・・「映像音響システム」「サイバーロボティクス」の2コース制。

入試傾向と対策法について

文系科目

英語

関西学院大学の英語は、大問6題で試験時間は90分、解答はマーク式となっています。
ただし、学部の個別日程の場合は記述式とマーク式の併用です。

長文が3題出るため、時間配分に注意しなければならないということと、国際学部ではさらに出題文が英語という形式の問題も出題されます。
その他の3題は「文法・語法問題」「整序問題」「会話文問題」となっています。

特徴としては長文問題の中でも「文法」に関する知識が問われる割合が大きいということがあります。
空欄補充や同じ意味の文を選ぶ選択問題などが出題されるのですが、基礎となる「英単語、熟語、英文法」に関係しているものが多いため、それらを押さえておくことが必須となります。

どの学部でも出題傾向は似ており、全学日程と学部別の日程でもそれほど差はありません。
英単語、熟語、基礎構文、英文法を繰り返し覚え、過去問をやり込むというのが確実に点数を取れる方法となります。

国語

試験時間は全学日程で75分、学部個別日程で60分です。

基本的に大問は2題、現代文と古文が1題ずつで、漢文は学部個別日程の文学部でしか出題されません。
また、現代文と古文の配点が同じになっているため古文の重要度が高くなっています。

現代文はそれほど難易度は高くなく、読みやすい文章となっています。
また、漢字の読み書きの問題も出ていますので、確実に点数を取っておきたいところです。

ただ、古文は配点が大きいだけでなく、古典文法、古語、主語の省略問題などさまざまな問題が出題されています。
古文の知識が必要となる問題も多いため、作品、人物などについても丁寧に覚えておく必要があります。
問題のレベルは標準的なレベルのものが多いので、落ち着いて対処すれば高得点を狙うことは可能です

日本史

日本史は全問マーク式で試験時間は60分、問題数は50問となっています。

特に大問1で出題される選択正誤判定問題が特徴的です。
「3つの選択肢から正しいものを選びなさい。正解の選択肢がない場合はエを選びなさい」
というもので、正解がないということもある
のです。
そのため、それぞれの事象に対して正確な記憶が必要となります。
その他、事件などを年代順に並べ替えるような問題もでています。

年代、事件名、人名などを関連されて覚えておき、正誤の判断をできるように仕上げていく必要があります。
また、時代はどの時代もまんべんなく出ていますが、中でも近現代の範囲から出題されることが多くなっています。
学部ごとに出題傾向の違いはあまりありませんので、色々な学部の過去問を解いていくことが良い勉強法となります。

世界史

世界史は全問マーク式で試験時間は60分、問題数は50問となっています。

割合としては中国史などよりも西洋史の方が出題の割合が多くなっており、特に西洋の文化史には要注意です。
問題のレベル自体は標準レベルなのですが、こちらでも誤りを含んだ選択肢を選ぶような形式の問題が出題されています。
こういった問題形式に慣れているということも重要となります。

また、事件名や人名、その事件後の展開などを関連されて出題することがあるため、それぞれの知識を単独で覚えているだけではいけません。
必ずつながりで覚えていき、関連するものがでてきたら対応できるようにしておく必要があります。
これも過去問を多く解いていくことで対応力を上げることができます。
基礎知識を覚えて固めたのちに過去問を解いていきましょう。

地理

地理ではヨーロッパの地誌が多く出題されています。
また、日本史や世界史と同様に正誤問題がとにかく多く出題されており、対策に力を入れておきたい部分となっています。

2020年度の入試では日本史と同じ形式の2つの文章の正誤の組み合わせを4択で選ぶという問題が出題されています。
地名、資源などの正しい知識をベースにして地誌分野を仕上げていくことが必要となります。

理系科目

数学

理系数学では大問が4題、試験時間は90分で文系数学では大問が3題、試験時間は60分となっています。

文系数学ではそれほど難しい問題が出題されるわけではありません。
ただし、出題分野は多岐にわたっており、しかも計算問題が多く大問が3題あるということを考えると時間配分が非常に重要となることがわかります。

特に文字を絡めた計算は頻出で、解くのに時間がかかる上に計算間違いをしやすいという落とし穴があります。
公式や解法自体は難しいものではありませんので、「確実に速く」解くという力が求められます。
基本的な公式や解法を押さえた上で基礎問題を中心とした問題集や過去問をやり込んでいくのが良いでしょう。

理系数学では試験時間が90分に延びますが大問が4題あるため、時間にはそれほど余裕はありません。
全問記述式でもあり、計算問題も多く出題されています。

例年、大問3が微分積分の問題となっており、他には確率、ベクトル、方程式などが頻出となっています。
中でも数Ⅲの微分積分はほぼ毎年出題されていますので、必ず押さえておきましょう。

理科

物理では全問記述式での解答となり、試験時間は75分で大問は3題という形式になっています。

出題分野が毎年ほとんど変わっておらず、
大問1:力学
大問2:電磁気
大問3:熱もしくは波動
という組み合わせとなっています。
物理分野の定番である力学と電磁気は毎年出題されていますので、必ず仕上げておくことと、熱や熱力学、波動などもかなりの頻度で出ています。
これらは計算問題としても多く出ていますので、速く確実な計算能力も求められています。

化学では全問記述式、試験時間75分、大問4題という形式となっています。

単に化学用語を覚えているだけではなく、構造式や反応式を書かなければならない問題が出題されていることに注意が必要です。
こういった計算問題だけでなく、論述形式で答える問題も出ているため難易度はやや高めとなっていると言えます。

生物では全問記述式、試験時間75分、大問は3題となっています。

まずそれぞれの名称を答えるという基礎問題がそのまま出ていることもあるほど基本を重視している傾向があります。
とにかく生物に関連する用語などは必ず押さえておきましょう。
また、そういった基礎知識を使って論述で答える問題も出ていますので、知識を文章にするという練習もしておきましょう。

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