【大学受験対策】国際基督教大学の入試傾向と対策
オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。
国際基督教大学について
1949年、日米のキリスト教指導者の会議によって「国際基督教大学の設立」が決定されました。
日本銀行総裁の一万田尚登、GHQ最高司令官であったダグラス・マッカーサーなどの募金活動によって創設され、現在に至っています。
開学した時から一貫して「リベラル・アーツ・カレッジ」として教養学部のみが設置されています。
教学方針としては「世界基準の全人教育」が掲げられており、2003年には新たに「行動するリベラル・アーツ」が目標とされました。
2005年には米国リベラル教育学会 (AALE) のプログラム認証(アクレディテーション)を受けており、国際的な存在意義を高めています。
リベラル・アーツ・カレッジの特徴として少人数制での教育があり、特に語学教育に力が入れられています。
入学するとまず「リベラル・アーツ英語プログラム (English for Liberal Arts)」という講義を全員が2年間にわたって受けることとなります。
この時のクラス分けは「TOEFLのスコア」によって行われるために、この時点での英語力が評価されることとなります。
この授業はすべてが英語で行われており、会話はもちろん、論文の書き方や読み方などもすべて指導されることとなります。
9月入学生や留学生に対しては「日本語教育プログラム (Japanese Language Program)」 が行われています。
2008年度から1学科制に再編されたのですが、それまでの流れを見ると、開学時には「人文科学科・社会科学科・自然科学科(のちに理学科に改称)」という3つの学科でした。
後に「教育学科・語学科・国際関係学科」の3つが追加されて6つの学科となっていましたが、2008年に1学科体制となり、同時に「メジャー制」が導入されました。
これは幅広い分野のメジャー(専攻)を設置するもので、1年次と2年次には基礎科目を履修していき、2年次の終わりに自分のメジャー(専攻)を決めるというものです。
その時には、
・メジャー(1つの専攻)
・ダブルメジャー(2つの専攻)
・メジャー・マイナー(主専攻・副専攻)
という3種類から選んで決めていきます。
また、3年次以上の学生は交換留学制度を利用することが可能となっています。
23ヶ国、71の大学と提携を結んでおり、1学年620名ほどのうち150名ほどがこの制度を利用して留学をしています。
キャンパス所在地
《学部》
教養学部
《アクセス》
「武蔵境駅」から 南口の2番乗り場から小田急バス「(境93)国際基督教大学」行終点下車
「三鷹駅」から 南口の5番乗り場から小田急バス「(鷹51)国際基督教大学」行終点下車
※「鷹51」はバスの行き先表示が「ICU 国際基督教大学」と表示されているバス
「調布駅」から 北口の14番乗り場から小田急バス「(境91)武蔵境駅南口」行または「( 鷹51)三鷹駅(西野御塔坂下経由)」行に 乗車して「富士重工前」下車 徒歩10分
学部紹介
教養学部
学科 | 定員 |
アーツ・サイエンス | 620名 |
1年次2年次には一般教養科目、基礎科目を中心に履修していき、2年次の終わりにメジャーを決めていきます。
メジャーは以下の31のものがあり、それぞれの科目群から体系的に専門分野を学ぶことができるようになっています
メジャー:
美術・文化財研究/音楽/文学/哲学・宗教学/経済学/経営学/歴史学/法学/公共政策/政治学/国際関係学/社会学/人類学/生物学/物理学/化学/数学/情報科学/言語教育/言語学/教育学/心理学/メディア・コミュニケーション・文化/日本研究/アメリカ研究/アジア研究/ジェンダー・セクシュアリティ研究/開発研究/グローバル研究/平和研究/環境研究
よりスムーズに自分のメジャーを決定できるように、学生それぞれに専任教員がアドバイザーとして付き、相談できるようになっています。
語学教育に力を入れているこちらの大学では「日本語」「英語」が学内の公用語とされており、講義の3分の1がすべて英語で行われています。
また、「プラス1言語」の修得が推奨されており、アラビア語、インドネシア語、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、韓国語、ロシア語、スペイン語などの語学を学ぶことが可能となっています。
講義は20名程度の少人数で行われることが基本となっており、一般教育を中心に演習や実験なども含めてきめ細かい指導が行われるという特徴があります。
国際基督教大学の入試概要
偏差値は65ほどに設定されていますが、かなり特殊な入試となっているためにこの大学を受験する場合は専用の対策を行うことが求められています。
まず、国際基督教大学のアドミッションポリシーは、
・文系・理系にとらわれない広い領域への知的好奇心と創造力
・的確な判断力と論理的で批判的な思考力
・多様な文化との対話ができるグローバルなコミュニケーション能力
・主体的に問題を発見し、果敢に問題を解決してゆく強靭な精神力と実行力
というものです。
入試は、
・ICU特別入学選考
・一般入学試験
という2種類があります。
特別入学選考は一般的に「AO入試」と呼ばれるもので、一芸に秀でている人、多種多様な才能がある人が書類選考と面接で合否を判定するものです。
一般入試には「A方式」と「B方式」があります。
・A方式
人文・社会科学もしくは自然科学で選択 80分 80点満点
総合教養(ATLAS)リスニング有 80分 80点満点
英語 リスニング有 90分 90点満点
合計で250点満点となります。
・B方式
一次選考
総合教養(ATLAS)リスニング有 80分 80点満点
IELTSまたはTOEFLの公式スコアでIELTSが6.5、TOEFL iBTが79(PBT 550)以上あること
二次選考 個別面接
となっています。
一次選考合格者のみが二次選考に進むこととなっています。
入試傾向と対策について
人文・社会科学
文学、哲学、芸術、宗教、政治、経済、歴史、社会の領域の中からテーマが出されます。
それぞれのテーマについての資料を読んで、それに関する設問に答えるというものになります。
幅広い知識が問われますので、普段から新聞やニュースなどを通して知識を深めておく必要があります。
自然科学
数学、物理、化学、生物という4つの分野の中から2つを選んで答えていきます。
それぞれの出題範囲は、
・数学 数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列、ベクトル)
・物理 物理基礎・物理
・化学 化学基礎・化学
・生物 生物基礎・生物
となっています。
こちらは人文・社会科学よりも一般的な受験勉強がしやすいために、数学や理科の受験勉強を基礎から中心に行っていけば特に問題はありません。
総合教養ATLAS
国際基督教大学の入試でもっとも特徴的な試験となります。
「人文科学」「社会科学」「自然科学」という3つの要素がすべて含まれており、「数量的領域」「言語的領域」「分析的領域」の知識に加えて「講義を聴く力」が必要とされます。
試験は「人文・社会科学」または「自然科学」(いずれか1科目)に関する15分ほどの講義を聴いた上で、講義に関する論文を読み、そして設問に答えるという流れで行われます。
普通の大学入試では行われないような形式のものですので、過去問などを使ってこの形式に慣れておくことが重要となります。
英語
大学の公用語が英語ということもあって、高い難易度とイメージされていますが、入試自体はそれほど難しいものではありません。
特徴としてはリスニングの割合が高い、ということくらいです。
もちろん過去問などは行う必要がありますが、大学受験用の英語の勉強をしっかりとできているのであれば、そこまで苦戦することはありません。
語彙や文法の基礎固めとリスニング対策を行っておきましょう。
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