【大学受験対策】国際教養大学の入試傾向と対策
オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。
国際教養大学について
こちらは「英語をはじめとする外国語の卓越したコミュニケーション能力と豊かな教養、グローバルな専門知識を身に付けた実践力のある人材を養成し、国際社会と地域社会に貢献すること」
という理念に基づいて設置された、日本で初めての地方独立行政法人の運営による単科大学です。
もともとは2003年に閉校となった「米ミネソタ州立大学機構(MnSCU)」の跡地に設立されており、徹底した「海外とのコミュニケーション能力の育成」に関するカリキュラムが組まれているのも特徴となっています。
学部は「国際教養学部」のみとなっており、その中で「グローバルビジネス課程(経営学)」と「グローバルスタディズ課程(国際関係論)」の専攻が組まれています。
秋田県という地方に存在している大学ですが、学生の出身地方を見ていくと東京、名古屋、大阪の都市圏からの生徒が約半数、秋田県が14%ほど、秋田以外の東北・北海道地方が14%ほど、外国からが8%、残りがその他となっています。
また、海外の提携している大学からの留学生も常に一定数来ています。
教育方針の大きな特徴として、「最低1年間の海外留学」が含まれていることがあります。
こちらは最低1年間の海外留学が卒業要件に指定されており、卒業するためには必ず行う必要があります。
留学までに必要な単位と必修科目を履修した上で、「TOEFL550点およびGPA2.5以上」という条件を満たしていれば、好きな時期に留学できるようになっています。
留学先の大学では自分が専攻しているカリキュラムに対応している講義を1年間に30単位程度を履修します。
キャンパス所在地
《学部》
国際教養学部
《アクセス》
・JR「秋田駅」から 奥羽本線「和田駅」徒歩12分
奥羽本線「四ツ小屋駅」徒歩6分
秋田中央交通バス 国際教養大学線 25分
・秋田空港から タクシーで10分
・秋田空港インターチェンジから 車で5分
学部紹介
国際教養学部
学科 | 定員 |
国際教養 | 175名 |
2020年度までは「グローバル・ビジネス課程」と「グローバル・スタディズ課程」という2つの課程で構成されていましたが、2021年度からは「国際教養学科」を設置し、そこに「グローバル・ビジネス領域」、「グローバル・スタディズ領域」、「グローバル・コネクティビティ領域」という3つの領域が設置されることになります。
この再編によって、さらに基礎から応用までの学問を体系的に行うことが可能となっています。
1学年に175名のみ、1つのクラスに18名程度という徹底した少人数制で行われており、海外50ヶ国、200の地域に存在している提携大学への1年間の留学が義務付けられています。
入学するとまず最初に、これから英語で行われる授業をスムーズに進めていくために、週に約20時間「英語集中プログラム(EAP:English for Academic Purposes Program)」が行われます。
ここで4年間英語を中心にして学んでいくための土台を作ると同時に、英語で学ぶ、英語で考える、英語で話す、英語で書くということを徹底的に学んでいきます。
その後、1年次と2年次には幅広い分野を学ぶことで、多くの知識を得て多角的に物事を考えることができる基礎を作っていきます。
この基礎教育には語学も含まれており、日本語、英語の他に「中国語、韓国語、ロシア語、フランス語、スペイン語」から選んで講義を受けることが推奨されています。
2年次には自分が学んでいく進路を決めることとなり、「グローバル・ビジネス領域」「グローバル・スタディズ領域」「グローバル・コネクティビティ領域」から1つを選ぶこととなります。
・グローバル・ビジネス領域
この領域では経済学とビジネス学を中心に学び、企業が社会に財やサービスを提供するシステムについて深く学んでいきます。
・グローバル・スタディズ領域
それぞれの国や地域の歴史、文化、経済、社会などについて理解を深め、それらの知識を踏まえて国際社会に通用する思考力や創造力を備えた人材を育成しています。
・グローバル・コネクティビティ領域
人文科学や国際的技術などの科目を幅広く学ぶことで、それぞれの「接続性(コネクティビティ)」を学び、技術や知識をどう結び付けて新しいものを創造していくかということを学びます。
国際教養大学の入試日程
A日程
センター試験:3教科3~4科目で400点満点
国語100点
英語200点(うちリスニング40点)
※地歴、世B・日B・地理Bから選択
※公民、現社・倫理・政経・「倫理・政経」から選択
※数学、数I・数IA・数II・数IIBから選択
※理科、物基・化基・生基・地学基・物・化・生・地学から選択
(ただし「基礎2科目」または「発展1科目」から選択)
※選択科目は100点満点
個別学力試験:2教科で300点満点
国語、国語総合・国語表現・現代文B(近代以降の文章)100点満点
英語、C英語Ⅰ・C英語Ⅱ・C英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200点満点
B日程
センター試験:5教科5~6科目で500点満点
国語100点
数学、数Ⅰ・数Ⅱ・数A・数Bから選択 100点
理科、物基・化基・生基・地学基から2つ,または物・化・生・地学から1つ 100点
英語100点(うちリスニング20点)
※地歴、世B・日B・地理Bから選択 100点
※公民、現社・倫理・政経・「倫理・政経」から選択 100点
※選択科目は100点満点
個別学力試験:2教科300点満点
国語、国語総合・国語表現・現代文B(近代以降の文章)100点満点
英語、C英語Ⅰ・C英語Ⅱ・C英語Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ 200点満点
C日程
センター試験:1教科1科目200点満点
英語200点(うちリスニング40点)
個別学力試験:1教科200点満点
英語小論文200点
入試傾向と対策について
英語
英語は試験時間が120分で、与えられた英語の課題文について英語で意見文、エッセーを書くという試験となっています。
エッセーの語数は300語以上というもので、それだけを見ると長いようですが、120分の試験時間があるので時間的な余裕はある程度あります。
課題の長文は1000~1500語程度となっており、読む速度も重要となります。
一般的な大学のように大問小問が多くあるわけではなく、この1題に限られているために総合的な力が求められることになり、文章を組み立てる力が非常に重要となります。
対策としては、まず課題の長文を正しく理解できなければスムーズにエッセーを書きだすことができないため、速く正しく長文を読み解かなければいけません。
長文や英字新聞などを読み込んでおきましょう。
そして小論文などの文章を組み立てる力を鍛える必要があります。
基本の文章を組み立てることさえできれば、あとはそれを自分が表現しやすい文章で書いていくのみとなります。
こういった形式のものは自己採点が難しいため、学校や塾の先生に添削をしてもらい、徐々に精度を上げていきましょう。
国語
国語は試験時間が60分で、短い課題文についての設問を記述形式で答えていく問題となっています。
課題自体はそれほど難しいものではありませんが、
・筆者の主張をまとめる記述
・受験生自身の意見をまとめる記述
・文章を踏まえた上で受験生の意見をまとめる記述
など形式は少しずつ変わるため注意が必要です。
特殊な出題形式のためにこの形式に慣れておくことが重要になるだけでなく、自分の考えをまとめるという文章力が重要となります。
また、課題の内容を正しく把握する読解力、短く論理的に文章をまとめる力などを総合的に鍛えておくと効果的です。
こちらも自己採点は難しいものとなりますので、過去問や問題集を解いたら添削をしてもらうことをおすすめします。
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