【大学受験対策】神戸大学の入試傾向と対策

オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。

神戸大学について

もともとは1902年に設立された「神戸高等商業学校」でしたが、それからさらに「実学教育」を重視するようになり、1949年に新制大学として「神戸大学」となった際に日本で初めて経営学部が設けられたことでも有名です。

現在は大規模な総合大学となっており、近畿圏で「京都大学」「大阪大学」と並ぶハイレベルな国立大学となっています。

キャンパス所在地

六甲台キャンパス

《学部》
法学部・経済学部・経営学部・文学部・理学部・農学部・工学部・国際文化学部・国際人間科学部・発達科学部
国際人間科学部

《アクセス》
JR 六甲道駅 徒歩20分
阪急 六甲駅 徒歩15分

楠キャンパス

《学部》
医学部医学科

《アクセス》
神戸市営地下鉄「大倉山」駅から約5分
JR「神戸」駅から約15分
神戸高速鉄道「高速神戸」駅から約15分

名谷キャンパス

《学部》
医学部保健学科

《アクセス》
神戸市営地下鉄「名谷」駅から約15分

深江キャンパス

《学部》
海事科学部

《アクセス》
阪神「深江」駅から約10分
JR「甲南山手」駅から約20分

学部紹介

文学部

学科定員
人文100名

5つの学科目と15の専修によって成り立っており、入学後に専修を決定していきます。
・哲学−哲学専修
・文学−国文学、中国文学、英米文学、ドイツ文学、フランス文学
・史学−日本史学、東洋史学、西洋史学
・知識システム−心理学、芸術学、言語学
・社会文化−社会学、美術史学、地理学
となっています

国際人間科学部

学科定員
グローバル文化140名
発達コミュニティ100名
環境共生80名
子ども教育50名

国際社会、文化、教育、地域共生などを学ぶことで次世代の人材を育成することを目指していきます。

法学部

学科定員
法律180名

法律学や関連科目の基礎を一年次から段階的に学んでいきます。
そのうえで法曹界、企業、行政、国際社会などの進路に合わせて履修コースが用意されています。

経済学部

学科定員
経済270名

一年次、二年次は経済学についての基礎を学び、「中級ミクロ経済学I・II」「中級マクロ経済学I・II」などの必修科目を修得していきます。
三年次、四年次にはゼミに入って専門性を高めていくと同時に特別プログラムなどを通して理解を深めていきます。

経営学部

学科定員
経営260名

日本で初の経営学の学び舎として長い歴史を持つ経営学部では「理論」と「実証」のバランスを重視して現実に即した教育が行われています。
公認会計士や税理士などの会計専門職を育成する「会計プロフェッショナル育成プログラム」、グローバル人材を育成する「KIBER(留学)プログラム」といった特別なプログラムが準備されているのも特徴となっています。

理学部

学科定員
数学28名
物理35名
化学30名
生物25名
惑星35名

自然科学における基礎的な学問を集中的に行い、次世代、未来に役立つ研究を行っています。

工学部

学科定員
建築93名
市民工63名
電気電子工93名
機械工103名
応用化学106名
情報知能工107名

どの学科でもそれぞれの基礎知識から段階的に学び、将来の科学技術を担っていく人材を育成しています。

医学部

学科定員
112名
看護80名
検査技術科学40名
理学療法20名
作業療法20名

附属施設として「附属病院」「動物実験施設」「感染症センター」など歴史ある大規模な施設があるのが特徴です。

農学部

学科定員
食料環境システム36名
資源生命科学55名
生命機能科学69名

食料の生産システム、農業、農村、環境、などを総合的に学び、工学的、社会科学的なシステムを構築できる人材の育成を行っています。

海事科学部

学科定員
グローバル輸送科学80名
海洋安全システム科学40名
マリンエンジニアリング80名

「海」「船」を中心に輸送、環境、エネルギーなどを関連づけて学んでいきます。

出題傾向と対策法について

センター試験(大学入試共通テスト)では5教科7科目の試験があり、二次試験で文系は英数国、理系は英数理を受けることになります。
傾斜配点によって、センター試験の割合が高くなっているため、ここで8割以上の得点率がなければかなり厳しくなります。
また、経営学部の一部ではセンター試験の点数のみで合否が決定することもあるため、センター試験の重要性がかなり高いという特徴があります。

文系科目

英語

大問1~3までが長文読解問題、大問4が和文英訳か自由英作文となっています。
試験時間が80分ですのでかなりのスピードが要求されます。

長文は500~700字程度の語数となり、内容理解、内容一致、部分和訳、語句整序問題が出題されています。
和訳は文章自体がそれほど難しいものではないですが、その部分だけを直訳すると不自然になることがあります。
指示されている部分の前後、段落全体、文章全体から文脈を読み取って文章を組み立てる必要があります。

また、試験時間が短いので速度と正確さは必須です。
神戸大学の英語で時間配分を有利にするためには「英単語、熟語を覚える力」「長文の内容把握」が必要になります。
英単語や熟語を見て、日本語に訳して組み立てていく読み方をしていては時間が足りなくなります。
英語を英語のままで理解するようにしながら長文を捉えていくことが必要になります。

大問4の和文英訳もしくは自由英作文の単元を苦手としている学生が多く、点数の差がつきやすいところでもあります。
自由英作文ですが、「難しい表現」や「難しい単語」を使うことを意識するのではなく、「できる限りわかりやすい表現を使って、わかりやすい文章を作ること」が大切です。
自分が知っている表現を使って、ミスのない文章を作るようにしましょう。

和文英訳は重要な構文、表現などが含まれている文章を日本語から英語に訳す問題になります。
ここでは使用される表現を知っているかどうかがポイントになりますので、頻出の構文をしっかりと暗記していきましょう。

和文英訳においても決して難しい表現を使えば良いというものではありませんので、自分が覚えているわかりやすい表現を使って文章を作っていきましょう。

国語

経営学部では80分で現代文と古文を、その他の学部では100分で現代文、古文、漢文の出題構成になります。

現代文の文章が長く、100字以上の記述問題が出題されているということからも時間配分がポイントとなります。

現代文では漢字以外の問題がすべて論述形式で出題されており、5000字程度のもの本文であることからかなりのスピードと内容理解が問われます。
記述問題が多いことに対しては100~200字程度で要約する練習をしていると効率が良くなりますが、学校の先生や塾の先生に添削を依頼するようにしましょう。

古文は「源氏物語」のようにかなり本格的な長文の問題が出題されています。
文章の長さも1000~1400字にもなるため実力が試される内容となっています。
30~100字程度での内容記述問題や現代語訳の問題、古語や文法に関する問題も出題されています。

神戸大学では国立大学には珍しく漢文を採用しています。
思想や史伝、随筆、説話など幅広い分野から出題されており、出題内容は、書き下し文・現代語訳・理由説明や要約などの論述問題が中心となります。

漢文に対する基本的な知識があれば現代文や古文よりは点数が取りやすくなります。
文章全体を通して何を言いたいのかというテーマを捉えるようにすれば解きやすくなります。

理系科目

数学

理系数学

試験時間120分で大問5題が出題されます。

時間に対する問題数が多く、素早く正確に問題を解き進めていく必要があります。難問・奇問はほとんど出ませんが、その分基礎的な問題をミスなく解答する力が求められます。

数Ⅲの範囲からの出題が多く、特に微分・積分の出題が目立ちます。微分・積分は計算がパターン化されているものが多く、どのパターンで計算すればよいかをすぐに見分けられるかがカギになってきます。それを養うには演習を積むことが一番良いですが、すべてのパターンをいつでも使えるよう完全に覚えるまで二週に一度くらいは基礎問題集などで確認することをお勧めします。

他の問題も決してむずかしくはないものの、素早く正確な計算と誘導問題に乗る力が問われます。普段の演習から、時間を意識することと誘導にうまく乗ることを頭の片隅に置いておきましょう。

過去問や冠模試を解く際には、時間配分・立ち止まってしまった時の対処法の二つを確認して練習することを意識して、入試本番までに自分のパターンを確立させておきましょう。

文系数学

試験時間80分で大問3題が出題されます。
文系数学の配点は学部ごとに大きく異なるので、事前に自分の受験する学部の配点を調べておきましょう。配点の高い経済学部などは、数学をある程度重点的に勉強する必要が出てきます。

理系と同じく、微分・積分が多く出題されます。また、確率の出題も近年多くなっています。
難易度はさほど高くありませんが、厳しい制限時間の中で正確に素早く計算を処理していく力が求められます。それを重点的に練習するのはもちろんのこと、入試本番という極度の緊張の中でも普段通りに解答できるようにしましょう。

物理

理科2科目(物理・化学・生物・地学から2つ)で制限時間60分、大問3問が出題されます。

1問目力学・2問目電磁気、3問目は波動または熱力学の3題の出題が多いです。
複雑な計算問題などは他大学入試に比べてやや少ないですが、時間の余裕がなく、短時間で実験装置の仕組みを理解する力が求められます。

現象を説明する記述問題の出題もあります。答えの数値だけではなく、「なぜこのような答えに至ったか」「なぜこのような現象が起こるのか」を説明できるようにしておきましょう。

難易度はそれほど高くないことと、二次試験で7割得点すれば合格することなどを鑑みて、解く問題と後回しにする問題を瞬時に判別することが大切です。

化学

大問は4つで、理論化学、無機化学、有機化学、高分子でそれぞれ1問出題されます。

高校入試の化学はテーマとなる物質や反応がある程度決まっているため、演習を積んで知識を確かなものにすることで解答するスピードをよりはやくしましょう。

有機化学では構造決定問題がほとんど毎年出題されています。知識があいまいになりがちな分野なので、復習を怠らずに正しい知識を身に着けておきましょう。

高分子の計算問題も、「物質の構造を考える→反応でどう変化するのか考える→分子量などをもとに数値を計算する」という流れはどのような問題でも変わらないので、やはり普段の演習で慣れておくと有利です。

生物

生物は「植物と光」「動物の調節」が頻出の分野となります。生物の用語を知っているだけではなく、計算問題や図などの資料を読み取る問題も出題されています。

標準レベルの問題が多くなっていますが、100字以下の論述、記述問題があるということもあって点数が取りにくくなっています。
問題においては一見難しい実験を行っているように見えますが、基本的な実験を難しい実験のように見せているだけです。
そのため基本に忠実に取り組んでいけば論述や説明も解くことが可能です。

確実に点数を取るためには論述問題で稼いでいくことが必要となります。
「なぜそうなるのか」ということを追求していく姿勢で臨みましょう。

地学

神戸大学の地学は大問が3つで構成されており、主な出題は「地質・鉱物」「地球物理」「天文」などで、標準レベルの問題が多く出題されます。

物理や化学の基礎知識を使って解く問題も多く、それらの知識を記述や論述、描図などの問題を使うことになります。
また、計算問題も出ていますので数学知識も使用することになります。

神戸大学入試のまとめ

神戸大学入試は際立って制限時間が短いので、一つの問題にこだわるよりも全体の得点を意識して解き進めてきましょう。一次80%、二次65~70%程度得点すればほとんどの学部で合格することができます。

難問奇問は出題されにくいため、基礎を固めること、より早く解答すること、どの教科でどのくらい点数を取るかを計画しておくことが大切です。

過去問や過去の模試などは、ただの問題集としてだけではなくそれらを身に着ける練習としても有効活用していきましょう。

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