【大学受験対策】明治大学の入試傾向と対策

オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。

明治大学について

1881年にフランスの法律を学んだ若い法律家たちによって創設された大学です。
もともとを明治法律学校を基礎としているため、法学部に力を入れているのはもちろん、私学として初めて商学部や経営学部を設置したことでも有名な学校です。
「権利自由、独立自治」を建学の精神としており、「知の創造と人材の育成を通し、自由で平和、豊かな社会を実現する」ということを大学の使命としています。
近年になって「総合数理学部」「国際プロフェッショナルコース」など特徴のある学部やコースが新設されています。

キャンパス所在地

駿河台キャンパス

《学部》
法学部・商学部・政治経済学部・文学部・経営学部・情報コミュニケーション学部(各学部3・4年次)

《アクセス》
JR中央線・総武線「御茶ノ水駅」徒歩約3分
東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」徒歩約3分
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」徒歩約5分
都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線「神保町駅」徒歩約5分

和泉キャンパス

《学部》
法学部・商学部・政治経済学部・文学部・経営学部・情報コミュニケーション学部(各学部1・2年次)

《アクセス》
京王線/井の頭線「明大前駅」徒歩約5分

生田キャンパス

《学部》
理工学部・農学部(1~4年次)

《アクセス》
小田急線「生田駅」南口から徒歩10分

中野キャンパス

《学部》
国際日本学部・総合数理学部(1~4年次)

《アクセス》
JR中央線快速・総武線「中野駅」北口より徒歩約8分
東京メトロ東西線「中野駅」北口より徒歩約8分

学部紹介

法学部

学科定員
法律920名

明治大学の顔とも言える学部です。
5つのコースに分かれており、それぞれ進路に合わせて選択することができます。

・法曹コース
将来、弁護士、検察官、裁判官といった法曹界を希望する人材を育成しています。
法律学を基礎から学び、法律関係の資格の取得を推奨しています。

・ビジネスローコース
企業法務や会社法、取引法などを学ぶことで企業や法人内で法律関連の業務を行う人材を育成します。
また、会社法や倒産法を学ぶことで起業するような人材を育てることも行っています。

・国際関係法コース
国内に限らず、海外との取引やビジネスに関係する法律を学ぶことで国際的なビジネス法務の仕事に就く学生を育てています。
また、それぞれの国の文化、風土を学ぶことで国際社会で活躍できる人材育成を行っています。

・法と情報コース
法律学の基礎を学ぶと同時に情報技術の基礎から学ぶことで将来IT関連会社で仕事をする学生を対象としたコースです。
情報技術だけでなく、情報が関係する法律を学ぶことで正しく情報技術を使いこなせる人材を育成しています。

・公共法務コース
国会議員、国家公務員、地方公務員、裁判所職員など公務員や法律関連の職種に就きたい学生を対象としています。
広く法律関連科目を修得することになります。

商学部

学科定員
商学1150名

1年次には商学関連科目を広く修得していきます。
2年次からの3年間で「商学専門演習」「総合学際演習」という少人数での演習教育が行われるという特徴があります。
コースは7つに分かれており、それぞれの進路希望に合わせて選択することができます。
どのコースに行くにしても幅広い科目を修得することで、視野の広いビジネスパーソンを育てる教育が行われます。

コースは、
・アプライド エコノミクス
・マーケティング
・ファイナンス&インシュアランス
・グローバル ビジネス
・マネジメント
・アカウンティング
・クリエイティブ ビジネス

があります。

政治経済学部

学科定員
政治290名
経済695名
地域行政165名

1年次と2年次では学部共通でリベラルアーツ科目を幅広く学ぶことで、政治や経済の基礎作りが行われます。
政治学や経済学の関連科目を学んだ上で、3年次以降専門分野の学習が進められていきます。
すべての学科で「ゼミ指導型コース」が導入されています。
「政治学・社会学総合」「経済学・地域政策総合」「地域行政総合」「国際文化総合」という4つのコースがあり、それぞれに関連した科目を体系的に学んでいくことができます。

政治学科では政治学をベースにして、社会科学を基礎から学んでいきます。
政治と経済の関連を研究することで段階的に学習が進んでいきます。

経済学科では、同じく政治や経済を基礎から学んだ上で、国際経済や情報の国際化を学んでいきます。
グローバルに活躍できる人材育成が行われています。

地域行政学科では「地域住民」「企業」「自治体」という3つの柱から地域社会のありかたを学んでいきます。
その後、「地域コミュニティ」「産業社会」「地方行政」を学ぶことで地域運営に携わっていく人材を育成していきます。

文学部

学科定員
465名
史学地理290名
心理社会155名

文学科は6つの専攻に分かれています。
・日本文学
・英米文学
・ドイツ文学
・フランス文学
・演劇学
・文芸メディア
それぞれの専攻で言語や文化、文学などを学んでいきます。
その上で特に言語には力が入れられており、教員、設備など高レベルに揃えられています。

史学地理学科では5つの専攻に分かれています。
・日本史学
・アジア史
・西洋史学
・考古学
・地理学
それぞれの専攻で歴史や文化を学んでいきます。
関連する専門科目が充実しているのが特徴で、専攻した学問を深く学ぶことができます。

心理社会学科では3つの専攻に分かれています。
・臨床心理学
・現代社会学
・哲学
それぞれの専攻で共通して「現場主義」があり、実際に自分が出かけて調べ、人と会話して理解を深めるという実戦的な学問が特徴的です。
哲学の専攻は東洋の思想、西洋の哲学など幅広く学びます。

経営学部

学科定員
経営・会計・公共経営745名

「グローバル経営人材」「価値創造人材」「ビジネスリーダー」の育成を学部の教育理念としています。
地域から国際社会、営利と非営利などとにかく幅広い視野を持つことで新しい時代を作っていくビジネスパーソンを育成しています。
すべての学科で共通して、経営、会計などを基礎から学び、「創造」していくことができる人材を育てています。

情報コミュニケーション学部

学科定員
情報コミュニケーション520名

単に情報に関する科目だけを学ぶのではなく、社会科学(法学、経済学、政治学、社会学など)、人文科学(哲学、心理学、言語学など)を幅広く学ぶことで、ものごとを色々な方面から考えることができる人材を育成していきます。

色々な分野の学問を学んだ上で、自分自身の課題や現代社会の問題点を把握、分析していくことが学部の目標となります。
そのための道筋として「履修モジュール」が設定されています。
これはどの科目をどういった順番で学んでいけば、その人が研究したい問題や課題につなげていけるのかを体系的に表したものです。

国際日本学部

学科定員
国際日本400名

日本文化について深く学び、合わせて海外の文化も学ぶことで比較研究を行うことができるようになっています。
そして学んだ日本の文化を海外に向けて発信していくために英語教育が徹底して行われます。

留学制度も整っており、海外留学も推奨されています。
逆に留学生の受け入れも活発で、国際交流が盛んに行われている学部です。
学部の7割が女生徒となっています。

理工学部

学科定員
電気電子生命236名
機械工138名
機械情報工138名
建築173名
応用化学127名
情報科学127名
数学63名
物理63名

電気電子生命学科は「電気電子工学専攻」と「生命理工学専攻」の2つの専攻があります。
電気電子工学専攻ではまず電気電子工学の基本を学んでいき、その後で制御工学、電力工学、通信方式などの専門分野を学んでいきます。
生命理工学専攻では、こちらも電気電子工学の基礎を学んだあと、医用工学、脳科学といった生命科学の専門分野を学んでいきます。

機械工学科では、「材料力学」「流体力学」「熱力学」「機械力学」といった力学の基本となる科目を学んだ後「計測」「制御」「加工」「情報」といった専門科目を学んでいきます。
それらの知識を学ぶと同時に製図や設計といった実践的な指導も行われます。

機械情報工学科では、機械、電気、コンピューターについての専門知識を持った技術者を育てています。
この機械情報工学科の教育プログラムは「JABEE(日本技術者教育認定機構)」の認可を受けていることでも有名です。

建築学科では「構造・材料」「環境エンジニアリング」「建築・都市デザイン」「建築・都市プランニング&マネージメント」の4つの分野に分かれています。
建築に関する知識はもちろんですが、人文科学分野、理工学分野など幅広い科目を学ぶことで広い視野を持った建築者を育てています。

応用化学科では「無機化学」「有機化学」「物理化学」「分析化学」「化学工学」という5つの基礎科目を学び、徐々に応用科目へと移行していきます。
幅広い分野を扱える人材育成が行われているのが特徴です。
近年では自然環境についても研究が進められています。

情報科学科ではコンピューターについての基礎知識や基礎理論だけ学ぶのではなく、人文科学、社会科学などについても学んでいくことで多角的に情報を扱える人材育成を行っています。

数学科では「代数学」「幾何学」「解析学」を基本として学び、数理科学について理解を深めていきます。
進路としては数学の教育者や情報システム、金融保険企業などが多くなっています。

物理学科では「物性物理学」「生物物理学」「素粒子物理学」といった物理現象の本質にせまる学問を学びます。
基礎から徹底して学ぶことで自然現象の真理にせまります。

農学部

学科定員
150名
農芸化学150名
生命科学150名
食料環境政策150名

学部の基本理念は「人間の永続性を追求する」というもので、食料、動植物、微生物を対象とした生命科学、環境科学、食料科学、社会科学について学びを深めていきます。

農学科では安定した食糧供給がどのような環境でもできるように農産物の改良、育成、管理方法を研究しています。
また、農作物の適切な栽培と関連して周囲の環境保全も合わせて学んでいます。
農学科の教育プログラムは「JABEE(日本技術者教育認定機構)」の認可を受けています。

農芸化学科では微生物を用いた食品技術の研究や健康と環境を考えた食品の開発が行われています。
それらをベースにおいて生活と結びついている食品と環境についての課題の解決を目指していきます。

生命科学科では、人間、動植物、微生物などの生命活動を理解、把握することを基本とした上で、それらを食糧問題や環境問題の解決に役立てることを目指す研究を行っています。

食料環境政策学科では、理系の学部である農学部の中でも文系の学科として「食と農」「環境と資源」を中心にして食糧問題、農作物、環境、資源などを総合的に学習するシステムとなっています。

総合数理学部

学科定員
現象数理90名
先端メディアサイエンス120名
ネットワークデザイン90名

現象数理学科では生物、化学、物理、経済などのいろいろなことがらについて数学を使って解析していきます。

先端メディアサイエンス学科ではコンピューターについての基礎知識や人文科学などを広く学ぶことで情報技術を通して未来のITについて考える人材を育成しています。

ネットワークデザイン学科では、数理、情報、工学などさまざまな知識を学び、技術を身につけることで環境や情報通信など色々な分野のネットワークについて学んでいきます。

入試傾向と対策法について

文系科目

英語

試験時間は60分で大問数は3題で、読解問題2題と会話文1題の構成となっています。
解答はマーク式と記述式の併用となっています。

読解問題は扱われているテーマが専門的なものが多く、しかも長文の文章量が多いためにかなり時間配分が重要となってきます。
また、読解問題の中には内容理解、内容真偽、穴埋め、整序問題などの設問が出ています。

会話文では語彙、熟語、英文法の基礎がしっかりとできていることが重要です。
問題レベルはそこまで高いというわけではありませんが、制限時間が60分であるということを考えると正しく解くだけでなく「早く解く」という意識が重要となります。

語彙や英文法を使う問題に慣れていると同時に、普段から過去問などを解く際には時間を測って時間配分にも慣れるということを意識して学習しておきましょう。

国語

制限時間は60分で大問数が4題となっています。
評論文、論説文が2題、古文が1題、漢字の読み書きが1題という構成となっています。
解答はマーク式と記述式の併用で解答します。

現代文

明治大学の国語はマーク式での解答が多くなっていますが、50字程度で答える記述問題も出題されているために、「短く答えをまとめて記述する」という力が必要となります。

長文は「論説文」が多く出題される傾向があります。

古文

古文は私大の古文問題としては標準レベルで、出題形式も一般的です。
これはすべての学部で言えることで、古文はすべての学部で出題されています。

古語や古典文法を基礎から押さえておけば十分に対応することができるでしょう。
漢字の読み書きの問題は毎年同じパターンで出題されているわけではありませんが、漢字の読み書きなどは覚えていれば確実に点数をとれる部分ですのでしっかりと押さえておき、確実に点数をとりましょう。

日本史

明治大学の日本史は試験時間60分で大問数は4~5題となっており、マーク式と記述式の併用で解答します。

明治大学の日本史では「近現代」の時代からの問題が多いことと「史料問題」が頻出だということが特徴となっています。

特に史料問題の中では60~100字ほどの論述問題が出ています。
傍線部などの説明をさせるものと史料を見て答えるというものです。
史料についての知識、理解が必要となるために基本的な史料集などはしっかり押さえておく必要があります。

もし本番の試験の際に知らない史料の問題が出た場合は、説明文などから推測して問題を読み取らなければいけません。
教科書レベルの説明は必ずできるように仕上げておきましょう。

世界史

明治大学の世界史は試験時間は60分で大問数は4題、マーク式と記述式の併用で解答します。

東洋史、西洋史と範囲も広く、出題される時代も幅広いものとなっています。
ただし出題レベルは教科書レベルの基本的な問題が多くなっています。

世界史では200~300字程度の論述問題が毎年出題されており、ここでどれだけ点数を落とさずにとれるかがポイントとなります。

その論述をするのに必要となるキーワードや関連することがらを知っているということと、それらを使って文章にまとめるという力が重要になります。

自己採点ではなかなか正しい添削はできませんので、学校の先生や塾の先生などに添削をしてもらいましょう。
何度も繰り返して論述で答えるということに慣れていく必要があります。

地理

明治大学の地理は試験時間が60分で大問数は4題、マーク式と記述式の併用で解答します。

論述というほどではありませんが、説明を記述で行う問題が出題されています。
全般的には教科書レベルの標準問題が多いので、それぞれの地域の風土や環境などの特徴や抱えている環境問題などについて押さえておくことが重要です。

また、地理に関連してその地域の時事問題が出題されることがありますので、普段からニュースや新聞で情報を集めておきましょう。

政治経済

政治経済も試験時間が60分で大問は4題です。マーク式と記述式の併用で解答します。

政治から1題、経済から2題、国際分野から1題というようにバランスよく出題されています。
どの分野からの出題についても文章に関する正誤問題が多く出題されていることや、その内容が細かくなっているために判断しづらいというところがポイントです。

よく読めばそれほど難しい単語などを使う必要はありませんので、落ち着いて判断するようにしましょう。
また、時事問題は頻出となっています。
その問題がなぜ起こっているのか、いつから起こっているのかなどを押さえ、自分なりの意見もまとめておきましょう。

理系科目

数学

明治大学の数学は試験時間が60分で大問数は3題、マーク式と記述式の併用で解答します。

微分積分が多く出題されていはいますが、関数やベクトル、割合など幅広い範囲から出題がされていますので注意が必要です。また、計算が多くて複雑なことがあるために早く確実に計算をできる力が必要となります。

試験時間は計算が問題が多いわりには短いので対応力が必要となります。
論述部分は一つ一つを考えながら書いていると時間が足りません。
ある程度公式や定理を使ってパターンでスラスラとかけるように仕上げておきましょう。

理科

理系の学部で出題される理科ですが、化学3題、物理3題の6題のうちから3つを選んで解答するような選択形式となっています。
試験時間は80分でマーク式と記述式の併用で解答します。

出題の傾向は例年そんなに変わらないため過去問をやり込んでおくと対応しやすくなります。

問題レベルは標準レベル程度ですが、計算問題がある、論述問題がある、バランスよく色々な分野から出題されるという特徴があるので、それに注意しておくことが必要です。

理科の論述問題は理科の用語を知っているということと、事象の原因や展開などについて知っておかなければ文章にまとめることができないことが多くあります。

用語を覚えるだけでなく、実験については「なぜそういった結果になるのか」までを意識して覚えておくことが重要です。

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