【大学受験対策】千葉大学の入試傾向と対策
オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。
千葉大学について
千葉大学となる前の学校は個性や専門色が強いものが多かったため、個性的な学部が多い国立大学となっています。
そんな千葉大学のキャンパスや学部を紹介していきたいと思います。
キャンパス所在地
西千葉キャンパス
《学部》
国際教養学部、文学部、法政経学部、教育学部、理学部、工学部
《アクセス》
JR総武線 西千葉駅 徒歩1分
京成千葉線 みどり台駅 徒歩7分
亥鼻キャンパス
《学部》
医学部、薬学部、看護学部
《アクセス》
千葉都市モノレール1号線 県庁前駅 徒歩12分
JR 本千葉駅 徒歩14分
京成千葉線 千葉中央駅 徒歩17分
JR千葉線 京成千葉駅 バス10分
松戸キャンパス
《学部》
園芸学部
《アクセス》
JR常磐線・新京成線 松戸駅 徒歩15分
北総鉄道北総線 北国分駅 徒歩24分
柏の葉キャンパス
《アクセス》
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス 柏の葉キャンパス駅 徒歩5分
学部紹介
国際教養学部
学科 | 定員 |
国際教養 | 90名 |
国際、日本、科学を合わせて考え、人文社会科学、自然科学、生命科学を分け隔てなく学ぶことでグローバルな視点で社会を見ることができる人材を育成していきます。
そのため、特に文系だけ、理系だけというような教育は行いません。
文学部
学科 | 定員 |
人文 | 170名 |
・行動科学コース
・歴史学コース
・日本、ユーラシア文化コース
・国際言語文化学コース
に分かれており、言語、文化、歴史、文学、芸術など幅広く学んでいく。
また、外国語を理解することが強く求められていることから外国語を修得する授業、講座が数多く用意されています。
法政経学部
学科 | 定員 |
法政経 | 370名 |
・法学コース
・経済学コース
・経営、会計コース
・政治学、政策学コース
の4つのコースから2年次進級時に選ぶことになります。
どの学部でも法学や経済学の基礎を学び、そこから専門性を高めていく形式となっています。
教育学部
学科 | 定員 |
学校教員養成課程 | 390名 |
・小学校
・中学校
・小中専門強化コース
・英語教育コース
・特別支援教育コース
・乳幼児教育コース
・養護教育コース
という7つのコースに分かれており、自分が希望する進路に合わせて専門的な教育を受けることになります。
理学部
学科 | 定員 |
数学、情報数理 | 44名 |
物理 | 39名 |
化学 | 39名 |
生物 | 39名 |
地球科学 | 39名 |
どの学科も基礎的な知識、科目から学び、徐々に専門分野を学んでいく形式です。
3年次や4年次には専門教育、演習、実験などが中心となり、1年をかけて卒業研究を行うことになります。
工学部
学科 | 定員 |
総合工 | 620名 |
・建築学コース
・都市環境システムコース
・デザインコース
・機械工学コース
・医工学コース
・電気電子工学コース
・物質科学コース
・共生応用化学コース
・情報工学コース
という9つのコースに分かれています。
最新の設備を使って先端技術を学ぶことができるようになっています。
園芸学部
学科 | 定員 |
園芸 | 64名 |
応用生命科学 | 31名 |
緑地環境 | 66名 |
食料資源経済 | 29名 |
生物生産環境学プログラムや環境健康学などの教育プログラムが確立されており、効率的で総合的に学習を進めることができます。
医学部
学科 | 定員 |
医 | 117名 |
医師としての知識や技術はもちろん、患者に対する実践的な指導を受けることで医師として実務に当たっていく人格形成にも力を入れています。
2019年医師国家試験合格率は約94%です。
薬学部
学科 | 定員 |
薬科学 | 40名 |
薬 | 60名 |
4年制の薬科学では創薬研究者を育成し、6年制の薬学では薬剤師を育成しています。
どちらも2年次までは共通基礎科目を学ぶことになり、3年次から専門科目を学習します。
2019年薬剤師国家試験合格率は約92%です。
看護学部
学科 | 定員 |
看護 | 80名 |
日本で唯一となる国立大学における看護学部です。
看護師、保健師、助産師などを養成しています。
医学部附属病院や保健所などで実習が行われます。
千葉大学は様々な学部があり、色々な講義を学べるのですね!
次は千葉大学の入試傾向と対策についてです!
入試傾向と対策法について
千葉大学は学部や学科ごとに指定された問題を解答する方式です。自分が解く問題を最初に確認して、間違いのないように細心の注意を払いましょう。
工学部や理学部の前期試験は、一次:二次=450:900の配点です。合格するためには、一次も二次もバランスよく得点をとることのできる力が必要です。
理系科目
理系数学
試験時間120分。大問5問。
頻出分野は微分積分・確率です。多くは標準的な難易度の問題ですが、毎年1問~2問発展的な内容の問題が含まれています。
時間にあまり余裕がないので、数学が苦手な人は標準問題を見極めて確実に得点すること、数学が得意な人は標準問題を解いたうえで発展問題で得点を獲得することを目標にしましょう。
広い範囲から出題されるため、自分の得意分野を作るのではなく、全分野に対応できるように満遍なく学習を進めていきましょう。
「青チャート」や「FocusGold」などの基本的な問題集が非常に有効なため、活用していきましょう。
確率の問題には細心の注意が必要です。計算方法をマスターするだけではなく、効率の良い考え方を選べているか、数え上げる際に抜け落ちがないか、などにも気を付けましょう。
確率や数学に限った話ではありませんが、入試本番というイレギュラーな状況でも普段と変わらない思考をするためには、普段の演習で毎回しっかりと考えることが大切です。
文系数学
制限時間は90分で大問4問の構成になっています。
問題冊子には6問あり、その中から指定された4問を解答します。
標準的な問題がほとんどである代わりに様々な分野から偏りなく出題されていて、制限時間も短いため、数学の対策をしっかりしないと苦しい試験になります。
このような文系数学の試験では、できる人とできない人に大きく分かれます。標準的な問題に解答できる数学力のある人は高得点を取ることができるので、文系であっても数学の基礎力を身に着けることをおろそかにしないようにしましょう。
カギとなってくるのは関数の問題と微分・積分問題です。毎年それぞれ1~2題出される頻出分野である上に出来がわかれる分野なので、入念に練習しておきましょう。
物理
学部によって問題数や時間が大幅に変わるので注意です。
6問の中から指定された3~4問を解答する形式ですが、その6問の構成は力学2問・電磁気2問・波動1問・熱力学1問となっています。
それぞれの大問の前半は基礎的な内容を問う問題で、後半になると思考力を問う問題が並びます。
時間の余裕があまりないので、自分のわかる問題を取りこぼすことのないように注意しましょう。試験開始時に問題すべてに目を通し、解く順番の目安を決めましょう。
数値の計算を要求する問題が多いので物理で頻出の計算を早く確実に行う力や、論述問題も見受けられるので物理現象を自分の言葉で簡潔に説明する力を身に着けることが大切です。
過去問演習ではまず時間を意識して解き、時間に間に合った問題と間に合わなかった問題を区別して採点すると自分に足りない力が見えてくると思います。(時間超過→スピード不足・解けない→計算力や演習不足など)
化学
学部によって問題数や時間が大幅に変わるので注意してください。
提示される6問の中では、有機化学の分野の問題が半数を占めています。有機物質の構造決定問題が頻出なので、短い時間で素早く解答できるように演習を積んでいきましょう。
有機分野は、どの官能基・構造がどのような反応を起こすかと、その反応の有無で区別をしていくので、有機の問題を解くにはある程度の基礎知識が必要です。点数が出ないときは、自分に足りないのは知識なのか思考力なのかを考えることを習慣にしましょう。
無機・理論の分野は論述問題が頻出です。化学の論述問題は、表現だけではなく物質や反応の正式名称が解答の要件であることが多いので、正しい用語で説明できているかを逐一確認して問題を解いていきましょう。
それぞれの大問で難易度の差が大きいので、試験の最初に自分が解けそうな問題を見つけ、確実なものから得点を積み重ねていくとよいです。
生物
生物は大問が6~9題から構成されており、学部や学科によってそのうちの4~6題を答える形式になります。
問題レベルはそこまで高いわけではありませんが、「遺伝子、DNA」に関する問題は頻出となっています。
この分野も難易度はそこまで高いわけではありませんが、用語を覚えているだけでは点数は取れません。
計算問題、実験の経過記述、グラフの読み取りなど基本知識を持って応用する問題が多くなっています。
記述、論述問題は頻出となっており80~160字程度で要点を説明しなければなりません。
実験などで、全体の流れの把握や、結果の根拠という考察が必要になります。
文系科目
英語
長文問題が2題、英作文が1題の大問3題で構成されています。
長文問題では和文英訳、指示語説明問題、空所補充、文法に関する問題から多く出題されており、文章全体の把握が必要になります。
長文自体はシンプルですが、年度によってかなりの長さの長文が出題されることがありますので読むスピードも意識しなくてはなりません。
話題はそれほど難しいものが取り扱われることはないので、文章全体の流れを読み取って文脈をつかめれば、十分に対応することができます。
段落ごとに要旨をまとめるパラグラフリーディングを行うと効果的です。
また、正誤問題の出題がされていますので文章と照らし合わせて判断するようにしましょう。
英作文に関しては初見では「簡単に書けそう」というつくりですが、完全に自分で文章を組み立てようとすると意外と難しくミスが起こりやすくなります。
千葉大学の英作文は「基本的なパターン」が決まっています。
熟語や重要な構文を覚えてしまえば、そのままの形で使えるというものも多いです。
中学・高校で出てくる基本構文をしっかりと覚えていれば、あとはそれを手直しすれば答えが書けるようになっています。
不定詞を使った構文や文型、時制に関する構文を暗記していきましょう。
国語
学部によって試験時間や大問数が異なっております。
教育学部国語科では大問が4題の構成で、「現代文が2題、古文が1題、漢文が1題」
その他の学部では大問が3題の構成で、「現代文が1題、古文が1題、漢文が1題」
となっています。
現代文
設問の7割が記述問題となっていますので、「書く」という形式に慣れていなければ苦戦をします。
普段から本文の重要な書き方や表現を使用して、記述形式で答えを書くことに慣らしておくことが必要になります。
文章自体はそれほど難解なものではありませんので、落ち着いて読んで要旨を理解しましょう。
記述の書き方や、点数については添削をしてもらうのが良いでしょう。
古文
古文は国立大学には珍しく「和歌」が多く出題されているという特徴があります。
古語や古典文法だけでなく和歌の表現技法についても勉強しておく必要があります。
古語をしっかりと暗記し、助動詞や動詞を中心に古典文法を覚え、意味や語形変化についても覚えておくという勉強をしていきましょう。
また、古文でも記述で解答する問題が出題されていますので、自分の言葉として説明できるようにしておきましょう。
漢文
漢文は教育学部とそれ以外の学部では難易度に差があります。
教育学部以外の学部の漢文はそれほど問題数が多くなく、基本的な漢文知識で「送り仮名、返り点、書き下し文」といったことができれば確実に点数を取ることが可能です。
基本問題を繰り返して理解度を上げていくのが確実な方法です。
教育学部の国語科の漢文は、基本的な知識に加えて細かい現代語訳なども聞かれます。
難問レベルの問題集や過去問を解いてそのレベルに合わせた勉強が必要となっていきます。
また、字数制限がついた記述問題が出題されるので、制限時間内でまとめる練習もしておきましょう。
世界史
世界史は大問3題で構成され、論述式が2題、地図問題を含めた記述問題が1題の出題になっています。
「縦と横」を意識しないと書けない内容が多い論述となっています。
例えばヨーロッパと中国、アジアのように広い範囲で影響が加わることがあるので、広い視野を持って論述することが必要です。
年代ごとに「この地域ではこのようなことが起こっている」かを把握しておくことも重要になります。
日本史
千葉大学の日本史では大問が3題で構成され、記述や論述を組み合わせた問題が出題されています。
問題の大半が史料問題となり、歴史の流れを把握していることがポイントとなります。
日本史も世界史同様に「縦と横」のつながりをしっかりと把握できていることが前提となります。
政治や文化、外交などの根本的な流れが把握できているかという「縦」をつかみ、年号や人物、出来事についてどれだけの知識があるか、膨らませて説明することができるかが「横」となります。
論述では100~400字ほど書かなければならないので、知識を使って文章を組み立てる練習をするようにしましょう。
千葉大学入試のまとめ
1350点のうち800点前後が合格最低点のラインであるので、毎回900点を取れる実力をつけることを目指しましょう。
センター得点率が75%前後なので、二次試験で560/900点(62%)がおおよその目安です。
すべての試験において、分野ごとのバランスの良い出題がされるため、すべての教科の学習をバランスよく進めていきましょう。
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