【大学受験対策】法政大学の入試傾向と対策

オンライン予備校CLEAR受験ジムの大学受験コラムです。
こちらのコラムでは大学別の入試傾向と対策について記載をしています。

法政大学について

法政大学は明治時代のはじめに近代国家にふさわしい教育を行うため、フランス法系統の私立法律学校として創設されたのがはじまりです。
1880年東京法学社、1886年東京仏学校を経て、1920年に旧制私立大学へと昇格しました。
現在、15学部大学院17研究科という巨大総合大学でもあり、「スーパーグローバルスクール大学」に指定されています。 一般入試の実志願者数は2018年度2位、2019年度1位を達成しています。

その校風は建学以来「自由な学風と進取の気象」というもので、細かく3つの指針「独立自由な人格の形成」、「学問を通じたヒューマニティの昂揚」、「日本人の社会生活の向上に寄与する人材の育成」にそれを表現しています。
その後、「開かれた大学、開かれた精神」「自立型人材の育成」を基本理念としています。

キャンパス所在地

市ヶ谷キャンパス

《学部》
法学部、文学部、経営学部、国際文化学部、人間環境学部、キャリアデザイン学部、デザイン工学部
グローバル教養学部

《アクセス》
JR総武線「市ケ谷駅」または「飯田橋駅」徒歩10分
都営新宿線「市ケ谷駅」徒歩10分
東京メトロ有楽町線「市ケ谷駅」または「飯田橋駅」徒歩10分
東京メトロ東西線「飯田橋駅」徒歩10分
東京メトロ南北線「市ケ谷駅」または「飯田橋駅」徒歩10分
都営大江戸線「飯田橋駅」徒歩10分

多摩キャンパス

《学部》
経済学部、社会学部、現代福祉学部、スポーツ健康学部

《アクセス》
JR横浜線相原駅から約15分
京王高尾線めじろ台駅から京王電鉄バスで約15分
JR中央線西八王子駅から京王電鉄バスで約22分

小金井キャンパス

《学部》
情報科学部、理工学部、生命科学部

《アクセス》
JR中央線東小金井駅から徒歩約15分
東小金井駅から京王バスで約5分

学部紹介

法学部

学科定員
法律483名
政治172名
国際政治149名

法律学科では1年次は法学の基礎科目を学んでいきます。
2年次からは、
・裁判と法
・国際社会と法
・行政、公共政策と法
・文化、社会と法
・企業、経営と法(労働法中心)
・企業、経営と法(商法中心)
という6つのコースを基本としてそれぞれの科目を効率よく組み合わせることができるシステムとなっています。
「法職講座」も設置されており、法曹界に進路を希望する学生をフォローしています。

政治学科では法知識とともに法理論、歴史、思想、政策、都市、行政などの専門科目を1年次から履修できるようになっています。
そのカリキュラムの自由さが特徴的です。

国際政治学科は国際政治学、英語を学ぶと同時に世界規模で起こっている問題や課題に対して「考える」「対応する」力を育成していきます。
・アジア国際政治コース
・グローバル、ガバナンスコース
が設置されており、専門知識を学ぶことができます。

文学部

学科定員
哲学77名
日本文187名
英文126名
史学100名
地理99名
心理66名

哲学科では西洋哲学、東洋思想、日本思想、心理学などを学ぶことから、広い視野と多角的なものの考え方ができる人材育成が行われています。

日本文学科では日本の言語、文化、文学を基礎から学んで「日本の心」を修得していきます。
2年次からは「文学」「言語」「文芸」の3つのコース制をとっており、関連したゼミをとって専門知識を学び、卒業論文の制作を行っていきます。

英文学科では英語の語学を基礎においた上で「英米文学」「英語学」「言語学」などを学んでいきます。
それぞれ自分が専攻する分野について卒業論文を制作することになります。

史学科では「日本史」「東洋史」「西洋史」の3つの分野から成り立っています。
座学で知識を得ていくだけでなく実践、実証によって理解を深めるという形式をとっています。

地理学科は「文化・歴史系」「社会・経済系」「自然・環境系」という3つの分野で成り立っています。
それぞれの分野を学習するために地理学、地形学、気候学、社会経済地理学、文化地理学などの科目を学んでいきます。
また、「現地研究」は重要視されており、必修科目となっています。

心理学科では人の心のメカニズムを探究する「認知系科目群」と心の発達を研究する「発達系科目群」が中心となっています。
人の心、行動などを心理学を通して理解、解析していきます。

経済学部

学科定員
経済482名
国際経済244名
現代ビジネス150名

経済学科では1年次から経済学を基礎から学んでいくことで常に変化する経済の動きをとらえられる力を身につけていきます。
3年次からは、
・現代経済分析
・社会経済、歴史
・文化、思想
・環境
・政策
・金融、国際
・産業、企業
という7つの専門の分野に分かれて、より理解を深めていくことになります。

国際経済学科では、世界経済の変化を正しく把握し、対応していけるグローバルな人材を育てています。
「国際投資・開発」「地域経済研究」というそれぞれの科目群において、国際企業、資金調達といった理解を深めていきます。
また、英語教育が充実しており、経済の用語を英語で理解できる力を育てており、英語での経済学の講義なども用意されています。

現代ビジネス学科では経済、企業に関連した科目が多く用意されており、企業活動や経済活動、経済学などについて学んでいきます。
そのことによって全体としての経済と、企業の観点から見た経済の両方からものごとを考えることができる力を育成しています。

社会学部

学科定員
社会政策科学216名
社会316名
メディア社会210名

社会政策学科では幅広い社会問題に対応できるための人材を育成するために経済学、経営学、財政学、行政学、法律学、政治学、社会学などの科目を学び、その知識を応用できるようにしています。
「企業と社会」「サステイナビリティ」「グローバル市民社会」の3つのコースが用意されています。

社会学科では、社会学の理論を基礎にしながら社会、人間、環境の関わりを学んでいきます。
「人間・社会」「地域・社会」「文化・社会」「国際・社会」という4つのコースが用意されています。

メディア社会学科では、インターネットの普及がメディア、社会にどういった影響をもたらすのかを把握し、それを理解するための理論などを学んでいきます。
「メディア表現」「メディア分析」「メディア設計」の3つのコースが用意されています。

経営学部

学科定員
経営316名
経営戦略232名
市場経営213名

経営学科では企業、組織、人事、会計など企業運営、企業管理に関する知識を基礎から学んでいきます。
会社経営者、経理責任者などや人事、総務、経理などそれぞれの部門の専門家を育成する学科です。

経営戦略学科では、国際経営をベースに企業戦略などを行うことができる人材の育成を行っています。
そのため、グローバル戦略、国際企業の分析などに力を入れています。

市場経営学科では、「マーケティング」「ファイナンス」「情報・技術」などの専門科目を学ぶことで企業経営、産業の広がりや構造について分析できる人材を育成していきます。

国際文化学部

学科定員
国際文化249名

海外の文化間での問題や課題を解決するために「文化情報学」を基礎として学んでいきます。
情報学、言語、国際社会などに関係する4つのコースが用意されています。
・情報文化コース
・表象文化コース
・言語文化コース
・国際社会コース
の4つで、それぞれ情報処理、映像や芸術、言語や文化、国際交流などを専門的に学んでいきます。

人間環境学部

学科定員
人間環境333名

5つの科目群とモデルとなる5つのコースから成り立っています。
5つの科目群は「法律・政治」「経済・経営」「社会・地域」「人文科学」「自然科学」であり、それらを総合的に学んでいきます。
また、5つのコースは、
・ローカル・サステイナビリティコース
・グローバル・サステイナビリティコース
・サステイナブル経済・経営コース 
・人間文化コース 
・環境サイエンスコース 
となっています。

現代福祉学部

学科定員
福祉コミュニティ147名
臨床心理84名

福祉コミュニティ学科ではこれからますます重要視されている福祉関係者や地域作りを行っていける人材を育成するために「社会福祉」「地域づくり」を理論だけでなく実践的に指導していきます。

臨床心理学科では、基礎的な心理学科目から臨床心理科目まで幅広く指導が行われていきます。
4年間の学部だけでなく、大学院とも一貫した教育を行うことで深い理解を可能としています。
国家試験受験資格を得て公認心理士の受験が可能なカリキュラムとなっているのも特徴です。

キャリアデザイン学部

学科定員
キャリアデザイン294名

「発達・教育」「ビジネス」「ライフ」の3つの領域をまたがって総合的に学ぶことで、人のキャリアを支援、デザインする力を身につけていきます。
2年次の後半からはゼミが開講されることで、より深い専門知識を学ぶことができるほか、フィールドワーク、インターンシップなどの実践的、体験的学習を重視している傾向があります。

自己のキャリアプランはもちろん、他社のキャリアについても考えることができるような専門性を鍛えています。

グローバル教養学部

学科定員
グローバル教養100名

人文、社会など幅広い分野の学問を英語で学ぶという学部です。
それぞれの専門用語、問題点なども英語で学習するため、国際的な感性を磨くことが可能です。
世界規模の問題、課題などを国際社会において英語でコミュニケーションがとれる力を鍛えます。

スポーツ健康学部

学科定員
スポーツ健康165名

スポーツと健康について体系的に学ぶことで「スポーツ健康学」についての理解を深めていくことができます。
・ヘルスデザインコース
・スポーツビジネスコース
・スポーツコーチングコース
という3つのコースに分かれており、それぞれ運動生理学を学んだり、スポーツに関連するマネジメントや運営について学ぶ、スポーツ指導者を目指すといった専門知識を修得することができるようになっています。

情報科学部

学科定員
コンピューター科学78名
デジタルメディア78名

コンピューター科学科ではコンピューター科学の基礎を学び、コンピューターによる計算の高速化、情報の伝達の安全化や効率化を研究することで、生活をより豊かなものにするための技術について理解を深めていきます。

デジタルメディア学科では、CG技術、プログラミング、画像や音声処理などの分野を学ぶことでこの分野のスペシャリストを育成しています。

デザイン工学科

学科定員
建築132名
都市環境デザイン工80名
システムデザイン80名

建築学科では建築学の基礎から学習が行われ、体系的な理解が求められます。
その後、プロジェクト学習やインターンシップなどの体験的、実践的教育が行われます。

都市環境デザイン工学科では、「都市プランニング」「環境システム」「施設デザイン」という3つの系統で学習が行われます。
都市の安全性や効率性、快適性などを実現していく都市環境デザイン工学を学んでいきます。

システムデザイン学科では、「クリエーション」「テクノロジー」「マネジメント」といったそれぞれの分野を総合的に学ぶことができるカリキュラムとなっています。
それらを学んだ上で人間に関係する「ものづくり」について理解を深めていきます。

理工学部

学科定員
機械工143名
電気電子工110名
応用情報工110名
経営システム工80名
創生科学110名

機械工学科は機械工学と航空操縦学の2つの専攻に分かれています。
どちらも基本は機械工学について学び、ロボット、航空機、自動車などの製造技術を学びます。
また、機械工学科では、
・ヒューマンロボティクス
・マテリアルプロセッシング
・環境、エネルギー
・航空宇宙
・材料物性、強度
・デジタルエンジニアリング
という6つのコースに分かれて専門的な知識を学びます、

電気電子工学科では、
・電気エネルギーエンジニアリング
・マイクロ ナノエレクトロニクス
・回路デザイン
・通信システム
・知能ロボット
の5つのコースに分かれて学んでいきます。

応用情報工学科では、
・情報ネットワーク
・人間環境情報
・社会情報
・ユビキタス情報
・生体情報
・基礎情報
の6つのコースに分かれて理解を深めていきます。

経営システム工学科では、経営や社会システムの問題点、課題などを数理工学的な観点から理解、分析をしていきます。
・数理システム
・企業システム
・社会システム
・生産システム
という4つの分野の科目が設定されています。

創生科学科では理系だけでなく文系の観点からもものごとを考えることができる、幅広い知識と応用力を備えた「理系ゼネラリスト」の育成が行われています。
「物質」「自然」「人間」「知能」という4つの枠組みで科目修得を行っていきます。

生命科学部

学科定員
生命機能72名
環境応用化学80名
応用植物科学78名

生命機能学科では、これからの生命科学と言われている「生命機能科学」を学んでいきます。
これは「細胞個性学」「分子個性学」を基本としたもので最先端科学の指導が行われます。
・ゲノム機能
・蛋白質機能
・細胞機能
の3つのコースが用意されています。

環境応用化学科では、環境問題、エネルギー問題について化学的見地からアプローチをしていきます。
・グリーンケミストリ
・物質創製化学
・環境化学工学
の3つのコースがあります。

応用植物科学科では、「植物の医師」を育てています。
こちらにも、
・植物クリニカル
・グリーンテクノロジー
・グリーンマネジメント
の3つのコースがあります。

入試傾向と対策法について

文系科目

英語

法政大学の英語は試験時間が90分、大問は4題ですべてが読解問題となります。

解答はマーク式ではありますが、大問の中の設問には内容理解、内容真偽、語句整序、空所補充など幅広い問題形式があります。

長文はかなり長いことがあるのですが、問題のレベル自体はそれほど難しいものではありません。
語彙、英文法など基本的なことを押さえておくことがもっとも重要となります。

また、内容理解の問題が頻出となっているため、文章と早く確実な理解が必要となります。
分量が多いことも考えて、試験時間配分などについては対策が必要となります。
全問が長文読解問題であるという法政大学英語の最大の特徴に対しての工夫をしていきましょう。

国語

法政大学の国語は試験時間60分、大問数3題が基本です。

現代文の長文が2題、古文が1題という構成になっており、マーク式と記述式の併用で解答を行います。

問題レベルはそれほど高くはないものの、記述問題が3題ほど出されることが多くなっています。
「30字程度」「50字程度」でまとめて記述をするという形式となっており、配点も高くなっているのがポイントです。

普段から「キーワードを使って文章を短くまとめる」ということを意識して鍛えておきましょう。
こういった記述部分は自分では採点や添削がしにくいため、先生などに添削してもらうのが良いでしょう。
また、その際「文章の要約」をすることができればかなり有利になります。

「何について書かれている文章か」「作者が伝えたいことは何か」ということについて簡潔にまとめるという練習をしておくのも効果的です。

日本史

試験時間は60分で大問は4題、マーク式と記述式の併用となっています。

特に「史料問題が多い」「80~100字程度の記述がある」というところがポイントです。
古代から現代にかけて幅広い時代から問題が出ているため、偏りはあってはいけません。

ただし、教科書レベルの問題が多いため、標準レベルの問題をやりこんでおけばそこまで苦戦はしません。
史料集などに注意していれば問題はないでしょう。

世界史

試験時間は60分で大問は3題、マーク式と記述式の併用で解答します。

標準レベルの問題が多いものの、中には難問も混じっているため注意が必要です。
西洋史、東洋史バランスよく出題されているほか、歴史と地理を絡めた融合問題も出ていますので勉強も幅広い範囲で額数が必要となります。

教科書レベルの問題を押さえつつ、難問レベルの問題集を解きこんだり、過去問をしっかりと解いておくことが重要です。

地理

試験時間は60分で大問は3題、マーク式と記述式の併用です。

法政大学ではどの教科もそれほど問題レベルは高くないのですが、この地理は「難しい」部類に入ります。
単純に地理用語を問うのではなく、計算問題、統計問題、論述問題など出題形式がさまざまで聞かれていることも難しいことが多くなっています。

さらにそれぞれの地域の時事問題、自然、環境、民族、宗教に絡めた問題も出題されており、かなり細かい準備が必要となってきます。

政治経済

試験時間は60分で大問数は4題、マーク式での解答となります。

時事問題から出題されることが多く、政治や経済、宗教などについての知識やそれに対しての自分の意見などがまとまっていなければ苦戦するかもしれません。

普段から新聞、ニュースなどから情報を集めるとともに、基本的な政治や経済に関する用語などはすべて押さえておきましょう。

理系科目

数学

試験時間は60分で大問数は3題、記述での解答となります。

関数、確率、ベクトル、微分積分など幅広い分野から出題されているのですが、それぞれの分野の融合問題も多くでていることに注意が必要です。
その中でも「二次関数」「場合の数と確率」は頻出となっています。

また、計算問題では複雑な計算をしなければならず、時間配分も重要となってきます。
問題レベルは標準から少し難しい程度ですが、問題量、計算量が多いので時間の配分には注意しましょう。

理科

理系学部で行われる理科の試験は試験時間75分で大問数は4題、記述式での解答となります。

幅広い分野から出題される傾向があることと、「理論分野」からの問題が多いという特徴があります。
標準レベルの問題が多いのですが、分野が幅広いため弱点の無いように仕上げていく必要があります。

また、論述問題では「なぜそうなるのか」ということを論述する必要があります。
原因、理由を細かく説明できるようにしておきましょう。

オンライン無料トライアル

200名を超える「勉強法」の改善実績
あなたの勉強の悩みを解消するための60分の無料トライアル

60分の無料トライアルでは、生徒様・保護者様の具体的なお悩みをCLEAR受験ジムのトップトレーナーが伺い、CLEAR受験ジムのメソッドがどのような効果をもたらすのかを生徒様自身で体験いただくプログラムです。